コラム

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「両サポーターの仕切りは不可欠」 清尾 淳
 


スタジアムでのサポーターの仕切りの話だった。いまJリーグのスタジアムのほとんどは、両方のゴール裏が自由席という方式だ。メーンスタンドやバックスタンドは指定、もしくはブロック指定(ゾーン指定ともいう。「ブロック内自由席」と言っても同じようなものだけど)になっている。

ゴール裏のうち、片方がホーム(だいたいメーンから見て左)、反対側がビジターというのが慣例になっている。ゴール裏のキャパシティがそれぞれ2500人として、両チームを応援する人が2500人ずつなら、何も問題はない。でも、ふつうそういうことはない。常識的に言えばホームのサポーターの方が数が多い。自由席のチケット5000枚のうち、4000枚をホームのサポーターが、1000枚をビジターのサポーターが買ったとしたら、ホーム側は1500人があふれることになる。そのあふれた人は当然、ビジター側に行くしかない。

そうなるとビジター側の自由席は1000人がビジター、1500人がホームという状況になる。問題はここだ。このときに、ラインから向こうがビジター、こっちがホームという仕切りがされていればトラブルは少ない。しかし、それがなければホーム、ビジター入り乱れる可能性がある。トラブルがなくても、すぐ横で相手の応援をされるのは気分がいいものではない。観客にいい気分で帰ってもらうように配慮することも主催者の義務だ。 この仕切りで一番はっきりしているのはカシマスタジアムだ。レッズが行くと、ビジター側ゴール裏のメーンスタンド側約300席に押しやられる。それで入りきらない場合は最上段の通路で立ち見だ。それ以外の席は全部アントラーズのファンが占めている。他のチームが相手のときはどうなるか、僕は知らない。レッズよりサポーターがたくさん行くところがあるとは思えないが。

チケット販売の段階からホーム側、ビジター側に分けているところもある。レイソルがそうだし、ジュピロとベルマーレもそうだったろうか?こういうところでは、当然お互いに行き来できない。

わがレッズはどうなっているか。駒場の常連でも案外知らないかもしれない。オーロラビジョンの斜め下にあるサイドスタンドがビジター専用となっている。入口も専用で、サブグラウンドの前の20番ゲートだ。チケットの区別はない。ここの席は400弱。たいていのチームはこれで間に合うようだ。他の自由席より格段にすいているから、レッズのファンでここへ入る人もある。しかしレプリカを着ていたら、係員に止められる。赤いマフラーをしていても駄目だろう。ふつうの格好(?)をしていれば、入れる。ただし、中で露骨にレッズの応援をしてはいけない。それがマナーだ。今のところトラブルは聞いていない。


駒場スタジアムのビジター専用スタンド

もし駒場にビジターサポーターが大挙して押しよせたらどうするか。最近はないが、かつてはヴェルディ、エスパルスなどがいっぱい来た。とりあえず目一杯詰める。当然、席の数は越えている。それでも500人ちょっとが限界だろう。それを越えたらどうするか。メーンスタンドの端っこをロープで仕切って立ち見させる。過去何回かあった。

相当、文句も出たようだが、レッズは徹底している。ホームとビジターのサポーターを自由席で一緒にさせることは絶対にしない。来年からはチケットの段階で区別することも検討されているようだ。

では国立ではどうするか。レッズの運営担当者は、相手サポーターの数を予測する。そしてその数に見合うスペースの席をビジター専用としてロープで仕切る。また、その数が正確なんだ、これが。一度、僕が試合前に「ちょっと相手にサービスし過ぎなんじゃないの?あんなにガラガラだよ。これでレッズがキチキチだったら文句が出るよ」と言ったことがある。佐藤仁司運営部次長は「大丈夫」と自身ありげだった。その通り、試合直前にはちょうどよく埋まっていた。レッズと違って相手は出足が遅かったのだ。

チケットがどの地域で売れているかをきちんと調査すれば、相手の数を予測するのは不可能ではない。問題はやる気があるかどうかだ。これで思い出すのは95年5月13日に国立で行われた、グランパス−レッズ戦だ。詳しくは拙著「浦和レッズの快感」に書いたが、主催者のグランパスが、レッズサポーターの数を読み違ったために、初めに仕切った ラインを変更せざるを得なかったのだ。気の毒だったのはグランパスサポーターたちだった。

グランパスサポーターと言えば、ぜひ言いたいことがあった。それは次回に。