コラム

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唐突に。「ガメラ3」は見ましたか?
清尾 淳 


 今回は私憤にあふれています。  清水エスパルスが2ndステージで優勝した。

 サッカー雑誌を見ると、清水のサッカーを評して、フェアプレー、という言葉が使われ、それを貫きつつ優勝したことに大いなる称賛が与えられている。そのことに異論を唱える気はないのだが、一つだけ引っ掛かってしまうことがある。1stステージ第10節、日本平でレッズと対戦したときの前半25分、戸田和幸のプレーのことだ。

 レッズサポーターなら誰でも知っているように、福田正博があの試合で小野伸二からのスルーパスを受けて、前半2つのゴールを挙げた。そして2点目のシュートを放った直後、戸田の後ろからのスライディングタックルを受けて、転倒。右足首を捻挫し、退場した。

 僕はゴール裏でカメラを抱え、間近で見ていたのだが、あれは大変悪質なプレーだと思う。福田の視界に入らないほぼ真後ろから、しかもシュートの瞬間の最も無防備なときに、ボールに触ることのできないタイミングでスライディングにきている。五輪予選で小野がフィリピンの選手から受けたタックルにも似ていると思う。

 モットラム主審は、シュートがゴールインしたからか、それとも目が悪くて見えなかったのか、戸田には警告はもちろん何の注意も与えていない。

 しかしゴールが決まろうとはずれようと、真後ろからタックルにいったその行為自体にレッドカードが与えられてしかるべきなのではないか。こういうことにうるさいと言われるペリマン監督は、試合後、戸田に何か言ったのだろうか。

 試合は結局2−0から同点に追いつかれ引き分けてしまった。あの試合後、福田は3試合の欠場を余儀なくされた。また交代で出場した大柴健二はケガ上がりで、本来なら後半の途中から出て試合に慣らすだけの予定が、延長になったたためもあって、90分以上プレーする羽目になり、治りかけたヒザのケガを悪化させてしまった。次節のC大阪戦で前半で交代したきり1stステージの残り試合を欠場せざるを得なくなった。

 誤解のないように言うけど、それがなかったらレッズのJ2落ちはなかった、などと言う気はない。ただ福田に関して言えば、あそこまで5試合で5得点と好調だったのに、それが止まってしまったのが非常に残念だ。

 今シーズンは13ゴールで、Jリーグ通算86点となった。「100点までは取りたい」と本人は言っているが、Jリーグ100ゴール目はJ2の試合で挙げることになってしまう。それともトップリーグではないから、カウントはお休みしてしまうのだろうか。

 筋違いな恨みなのだろう。片や2ndステージ優勝、片やJ2落ちだから、福田不リークの「ひがみ」と思われるだろう。でも高い評価を受けている戸田和幸の姿をテレビで見るたびに、あのバックチャージのシーンが思い出される。僕は生涯、戸田を許さないだろう。実際2ndステージの国立競技場で、彼の近くを通ったとき、一瞬「後ろから転ばしてやろうか」と思ったほどだ。危ない、危ない。おそらく本人だって反省しているに違いないが、それは実感できない。

 映画「ガメラ3」に出てくる、前田愛ちゃん演じるヒロインと似た心境なのだ。

(1999年12月10日)