さいたまと
ワールドカップ





COLUMN●コラム


#074
  「戦国自衛隊」あるいはベトナム戦争
      〜「語る会」のリハーサル(その2)


4・今季の開幕前、斉藤監督はJ2で対戦することになる10チームについて、こう 言った。
「データが何もない。選手の顔もわからなければ、ビデオもロクにない。相手に合わせてどうこうするということはしないし、できない。」


 それは事実だったと思う。しかし最初の10試合で、札幌を除く各チームと1度ずつ対戦し、監督、選手とも直接相手の特徴をつかんでいるはずだ。もちろん、これは相手にも言えることだが。それでいて、最初の10試合で9勝1敗なのが、次の10試合は6勝1分け3敗になったというのは、相手が最初より強くなったか、レッズのことを研究してきたか、どちらかなのではないか。

 たとえば山形。ここは5月7日の1回戦で、目一杯守ってきたという記憶がある。レッズはシュート28本を打ちながら1点も取れなかった。そして最後の最後で1点取って勝つ。これが山形のサッカーだった。ホームでさえそうなのだから、アウェーの駒場ではさらに守備的に来るだろう。固く守ってレッズに点をやらずに時間を費やしておいて、ワンチャンスで1点を狙う。山形は十中八九そういう試合をしてくるはずだ。

 そこで、7月1日の第2戦出は、前回このコラムで書いたような試合展開をしてレッズが勝った。これは成功。

 しかし鳥栖にはどうか。前回書いたように、ここは守るどころかガンガン攻めてきた。じゃあ、それは予想できなかったのか、と言えばそんなことはない。10人になっても何点取られても攻めてきた3月30日の第1戦。そして3点取られてもあきらめずに、ついに1点を返した5月27日の第2戦。これを振り返れば、ホームの第3戦で鳥栖がどういうサッカーをしてくるかは明らかだった。それをわかっていてもやられてしまったのか、わからずにああいう結果になったのか。あの負けはいつも以上に総括が必要だろう。

 僕は、J2でのレッズを見ていると、半村良の「戦国自衛隊」を思い出す。戦国時代にタイムスリップした陸上自衛隊の近代兵器は、初めは無敵だったが、だんだん相手のゲリラ的な反撃にあってやられていく。

 ベトナム戦争もそうだったのかもしれない。アメリカ合衆国と北ベトナムおよび南ベトナム解放民族戦線では戦力的には比較にならない。しかし最終的に勝ったのはベトナムだった。例えが良くなかったかな?

 とにかく、これから迎える三巡目。「相手がどこであろうと、自分たちのサッカーをしていれば勝つ」というセリフが似合うほどレッズは強くないのだし、第一「自分たちのサッカー」なんてまだ確立していないのだから、過去2回当たった経験を十分に生かして、対応してほしい。


 上記について、みなさんの意見を求めます。

HAG03546@nifty.ne.jp

 
(2000年7月14日)