さいたまと
ワールドカップ


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COLUMN●コラム


#142
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 なんか、思った通りの展開になっていくなあ。
 F・マリノス戦は、勝利まであと3歩ぐらいだったかもしれない。後半、攻め手がなかたから。
 だとすればFC東京戦は、あと2歩ぐらいだったか。攻め手はあったが、とにかく先に失点したことがいただけない。
 エスパルス戦はあと1歩だったと思う。待望の初ゴールが先制点という形で生まれたし、その後の攻撃の形もできていた。中盤でも負けておらず、いい位置でボールを取ることが多かった。チャンスがありながら2−0にできなかったこと。後半押し込まれた時間帯に我慢しきれなかったこと。これが「あと1歩」かな。「じゃあ2歩じゃないか」って突っ込むなよ。
 開幕前に思った。今年は毎試合、勝利を目指す楽しみと共に、前節よりどこが向上したかを見つけるダブルの楽しみがあると(拙コラム「グリコ」参照)。その点で、後者は毎回(といっても2試合だが)発見できているから、予想通りだ。いつかは、「向上」の楽しみと「勝利」が合致するんだろうと思っているが、スタート地点が高くなかったことと、上がる角度があまり急ではなかったので、まだ1試合で2度おいしい気分は味わっていない。


 いろいろ意見をいただく中で思ったのだけど、今年のキーワードは「我慢」だ、という人が多い。これって楽観視より現実視が得意な日本人の特性なんだろうか。厳しいことをあらかじめ覚悟しておいた方がいいという。
 僕は違うなあ。
 僕のキーワードは「ステップ・バイ・ステップ」だ。
 100の目標を見上げて、そこに達するまで我慢する。
 0の現状を見据えて、そこからどれだけ前進したかを確認する。
 実際は同じ道をたどるのだけど、見方によって気持ちもずいぶん違うはずだ。コップに水を少しずつためていくのに、「まだ、いっぱいにならない」というのと「もう、これだけたまった」と考えるのと、どっちがいいか。
 「ステップ・バイ・ステップ」には二つの要素がある。「着実に」上がっていくということと、「少しずつ」上がっていくということ。周りで見ている我々があせっても、水のたまる量が増える訳ではないのだから、「もう」というソフトも頭にインストールしておいた方がいい。


 我慢というのはストレスがたまる。それは自分の体にも、そしておそらくレッズにも良くない。僕も清水に負けた後はかなりヘコんだが、気を取り直すときに心の中で叫んだのは「もう少しの我慢だ」ではなく「前より良くなったじゃん」だった。
 次のガンバ戦が楽しみ。気休めや負け惜しみでなく、本当にそう思う。ただし「あと1歩」が「あと半歩」に「前進した」なんてこともあるがね。
 それにしても戸田和幸。レッズサポーターを相手に悪役を見事に演じていたなあ。両手を広げた「何にもしてないよ」のポーズなんか、ターザン・タイラー(昔の外国人レスラー、凶器攻撃が得意なヒール)を思い出したぜ。ん?じゃあ、あのレフェリーは沖識名だったのか?わかってくれた人、好きよ。


(2002年3月18日)