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COLUMN●コラム


#257
ヤングレッズ


 うーん、悔しい。
 日本クラブユース選手権(U-18)決勝。去年の準優勝に続く決勝進出で、張り切って取材にJヴィレッジまで出かけたのだが、サンフレッチェ広島に0−3の完敗だった。
 完敗は残念ながらスコアだけではなかった。サンフレッチェの選手はボールへの出足もよく、一対一にも強く(一対二でも強かった)、運動量も豊富。その結果、80分間の全体でも局面でも負けていた。いつも笑顔を絶やさない名取篤監督だが、心の中は悔しさでいっぱいだったろう。
 レッズユースの試合をいつも見ているわけではないので、チームについてあまり多くは語れないけれど、絶大な強さを誇るわけでもないが、フロックで決勝まで来たわけじゃない。サテライトの試合にも出ている選手が何人もいるし、2年生、3年生の多くは昨年も決勝を経験している。2年生のメンバーは一昨年の同じクラブユースU-15大会で優勝したメンバー。そういう状況だから勝つにしても負けるにしても、ここまで一方的にやられるとは思わなかった。


 試合前に両チームのメンバー表を見て驚いた。レッズユースの選手はほとんどがレッズジュニアユース出身。中には他のチーム出身者もいるが、それでも埼玉県内か東京。ところがサンフレッチェユースの選手は、もちろんサンフレッチェジュニアユースが多いが、それ以外に広島県外出身がベンチ入り18人中8人いた。それも岡山、山口といった近県のみならず、三重、宮城、大阪、岐阜、福島‥。
 メンバー表を見ているうちに、先日7月21日に行った「よかにせトークライブ」でのレッズの中村修三強化グループCMの言葉を思い出した。下部組織の強化育成に絡んだ話で、「優秀な選手は、県内はもちろん県外、遠くからでも集めたい。広島などでは県外選手のための寮なども作って、高校に通わせながら育成している。すぐにできる話ではないが、そういうことも検討していきたい」というような内容だった。


 これがそうか。
 中学生レベルでのスカウト対象を全国に広げ、ユース段階から優秀な選手を獲得する。それが広島ユースの強さの背景にあったのか。その結果、森崎兄弟、駒野といったトップチームの中心選手を輩出している。中村CMはトークライブで「トップにつながる選手ではなくて、トップで活躍できる選手を」と言っていたが、サンフレッチェではすでに成功しつつあるのか。


 レッズが下部組織を「プロの育成の場」とはっきり位置づけ直したのは、2002シーズンから。その成果が出るのがまだ先なのは仕方がない。今は、そのことを方針として活動を開始したことを、まずは評価したい。実際に選手に獲得の幅も広げているし、指導スタッフも増えている。レッズはこれまで「慎重居士」と言ってもいいくらいスタートまでに時間がかかったが、始めてしまえばとことんやる、と思いたい。もっとも犬飼代表になってからは、先にスタートしてから細部を調整していく、ということもあるようだが。あ、決して皮肉じゃありません。その方がいい場合もあります。


 この日の広島ユースの選手を見て、「トップにつながるだけではなくて、トップで活躍できる選手」とは、こういうものなのか、とよくわかった。あの中で何人が来年トップチームに上がって活躍するか、他人事ながら楽しみでもある。もちろん、その楽しみとは「レッズも近い将来そうなっていくはずだ」という希望を含めた楽しみなのだが。

(2003年8月4日)


<追伸>
 でもレッズユースの選手たちは3点目を取られてもあきらめずに最後まで頑張っていた。名取監督がいつも感謝している「YOUNG REDS」のダンマクにも励まされたのだろう。おまけにこの日はURAWA BOYSのダンマクまでJヴィレッジに出ていた。去年まで、下部組織は「レッズが運営するユースチーム」みたいだったが、最近は間違いなく「レッズのユースチーム」になってきている。来年はもっと大勢のサポーターで決勝を応援したい(だから来年も出ろよ)。


<追伸2>
 トークライブの内容アップが遅れています。申し訳ないです。なんて、もうすぐ語る会じゃないか!とりあえず半分は5日には見られるはず。トークライブの掲示板に行ってみてください。