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COLUMN●コラム


#271
時代は変わる。いや、時代を変える


 さすがに今回は覚悟したけど、マリノスがサンガと引き分け。首位に勝ち点1差は同じ。やっぱりレッズに波が来てる、というよりは、第10節を終えても勝ち点3差の中に6チームいるのだから、2ndステージ担当のサッカーの神様はよっぽど混戦が好きらしい。
 第11節の結果次第だが、11月8日のレッズ−ヴェルディが首位決戦になることだって、不思議じゃない。そんな上位のヴェルディと対戦するのは久しぶりだ。向こうは初めてかもしれないが。


 ヴェルディは一時の黄金時代が終わってから、だんだん怖さがなくなってきて、レッズがJ1に復帰してからはどうも「このやろう!」というモチベーションが薄れてきたのだけれど、よく考えてみると、終わってから「このやろう!」と思う試合が多い。負けたり引き分けたりするたびに「運が悪かった」と自分をごまかしてきたのだけれど、やっぱり「腐っても」ヴェルディ、ということだ。
 ましてや今は「腐って」などいない。2ndステージまだ1敗。バリバリにレッズの上。カズもラモスも北澤もビスマルクもいないけれど、ヴェルディは強い。レッズの選手はヴェルディを見下すことなどないだろうけど、僕はかつての「王者」のイメージがあるだけに、その反動でやや軽く見ていた感がある。猛省。僕が猛省してもしょうがないか。でも、そういうサポーター、ほかにいない?
 それとは逆の思考回路で、なかなか強く見られないのがジェフ。かつてはJリーグの下位で、俺の方が上だ、と争っていただけに(残留争いもしたしね)、ここ数年の強さをなかなか素直に見られない。もちろん公に書くことはないけれど、どうしても「ジェフ?」という印象があった。
 いかんな、こんなことでは。レッズ自体が選手もサッカーも変わってきているというのに、他チームを見るときにはイメージ先行になっている。いつまでも「レッズはカウンターのチーム」と言われるようなものか(そう思ってくれても別に構わないんだが)。


 そういうことを思いながら順位表を見て、少し面白かったのだが、1位2位がヴェルディ、マリノス。Jリーグ初期のころは黄金カードを形成した2チームだ。
 5位6位はアントラーズ、ジュビロ。言うまでもなく昨年まで「2強」と呼ばれて2チームだ。
 そして3位4位はレッズ、ジェフ。日本リーグ時代は「丸の内御三家」と呼ばれたところ(もう一つは日立→レイソル)。三菱−古河はつまらない試合の代名詞みたいに言われた(らしい)が成績は2チームともトップクラスだった(時期もある)。Jリーグに入ってからしばらくは、さっき言った通り。


 時代が変わりつつあるのか。
 時代が変わっていっても、待っているだけでは出番は回ってこない。自分たちの力で時代を変える。そういうつもりでいないとレッズ時代は訪れない。
 転機は必要だ。ジュビロとアントラーズがかつての絶大な強さを失っている今がその転機だ。ここで扉を開けないと、つまり転機を逃してしまうと、またしばらくはチャンスが回ってこないかもしれない。そしてチャンスをモノにしたら、それを瞬間最大風速によるものではなく、レッズ時代という確固たるものにするのが来季。そこまでを含めた転機が来ているのだと思う。
 いかん。またオフトに「そういう夢見事を言ってもしょうがない」と言われてしまう。
 転機はレッズだけのものではない。マリノス、ヴェルディも黄金期復活を狙っているし、現にマリノスは史上二番目の「完全制覇」に片手をかけている。ジェフだって7番目のステージ優勝チームの座を狙っている。首位に勝ち点4以上差が開いているグランパス、FC、レイソル、ガンバだって、この混戦だからまだモチベーションは落ちていないはず。いや、その前に「守旧派」「抵抗勢力」としてアントラーズ、ジュビロが、舞台を簡単に明け渡すはずがない。
 主観的にはいつもレッズが主人公だ。それを客観的にも主人公にするために、まずはレイソル戦。「残り5試合全勝すれば優勝の目もある」と思っているはず(実際、そうだけど)。決して「ナビスコ決勝前の一仕事」じゃない。


(2003年10月20日)


<追伸1>
 FC東京戦の一番の感想。「試合中にこんなに成長するものか!」と感心した。
 前半は石川、加地の右サイドコンビにかなり攻められていた気がするが、後半はしっかり勝っていた平川(ああ、あのシュート‥。悔しいけど、あそこで撃ったことを評価しよう)。石川、加地だけではなく、前半はフィニッシュの一歩前まで持っていかれることが何回かあったのが、後半はカウンターのピンチを手前でつぶすようになってきた。攻めでも、啓太が右からクロスを入れることが多く、それがまた惜しい場面になった。
 相手と自分たちの関係をきちんと見定めて、それを試合中に修正できるようになったのか、と思うとうれしかったのを覚えている。後半は「攻めっぱなし」と言ってよかった。雨が降っていると、カメラを2台使うのが難しいのだけど、ゴール前を中心に撮る手持ちカメラだけで、十分間に合った。勝てていないのに気が早いと言われるかもしれないが、FCにリーグ戦で勝っていないことなど、試合後には忘れてしまった。


<追伸2>
  自分も同じ仕事をしていて不十分さは承知しているから、他チームのマッチデー・プログラムに突っ込むことはあまりしないが、一言だけ。レッズの紹介のページに、「カウンターのチーム」とは書かれていなかったが、「今シーズンは日本代表に選手された永井雄一郎、山田暢久ら若手選手がチームを支え‥」。ヤマってやっぱりそう見られてるんだなあ。