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COLUMN●コラム


#273
「平常心」


 MDPナビスコ特別号への投稿は昨日の24時、今日の午前0時をもって締め切りました。ありがとうございました。
 これから整理に入るけど、熱い思いを上手に語っている人が多くて、何度も読み返しているうちに、自分が書くことなくなっちゃうんだなあ。去年はそうだった。


 今年のキーワードは「平常心」とか「いつも通り」みたいになってきた。
 たしかに去年の今ごろのこのコラムを読み返してみても、テンション上がってたなあ、とは思う。水沼貴史さんがSM誌で「去年はレッズの人たちが、選手もスタッフもサポーターも、レッズをいつも取材している人たちもだいぶ舞い上がっていたからね」と言っているのを読んで、「そりゃ、俺のことか?」とドキッとした。まあ、僕だけではないけれど。


 去年に比べると、今年は何もない、と言っていいくらいだ。4人の外国人OBも来ない。「レッズ・イヴ」もない。スーパーアリーナや駒場でのパブリック・ビューイングもない。埼スタが企画して昨日まで努力してくれていたけど、映像権の問題で残念ながら見送りになってしまった。してみると特別なことって、MDPの特別号だけか?まずかったか?いやMDPはない方が違和感があるから、あっていいのか。


 2年で1回分の決勝。そんな気がする。
 去年はどうしたらいいのかわからず、できること、思いつくことをすべてやった。言っておくけど、そのせいで負けたとかは絶対に言いたくない。終わってからしたり顔でそう言う人がずいぶんいたけど、それは違う。僕らが舞い上がっていたのは認める。それが全然、チームに影響しなかったとは思わない。しかし初のタイトル挑戦で気分が高揚しない方がおかしいじゃないか。それはどこのチームだって同じだろう。ただ、それがレッズの場合はケタが違うんだ。
 レッズ以外で、発売後30分でナビスコ決勝のチケットが完売するクラブチームがあるか?
 行きたい人がみんな国立に行けるチームに、パブリックビューイングなんて必要あるか?
 「前夜祭」やって、数千人が集まるか?
 レッズほどの熱い人気チームだからこそ、そして10年待った後だからこそ、去年の盛り上がりは必然だった。もし万が一、それが負けた原因ならば、初のタイトル挑戦は失敗に終わる、というのもレッズならではの必然だった、と言うことになる(僕は、そうは思っていないけれど)。
 勝敗に影響を与えるまでの雰囲気を周りが作れるというチームはそう多くはないはずだ。


 去年の盛り上がり(舞い上がり、と言いたい人は言え)が勝敗に影響を与えたかどうかはともかく、あのムードは、タイトルを10年待った熱いサポーターが一度は味わうべきものだった。そして今年こそが本番。サポーターはみんな静かに燃えているはず。URAWA BOYSたちが、シートチェックや徹夜並びをやめてエネルギーを試合の応援に集中しよう、と提案したことも、ベクトルは同じだ。そして念願を果たしたそのときこそ、去年の事前の盛り上がりの何倍も爆発しよう。


 何だか特別に意識しているみたいだから、もう「平常心」という言葉を使うのも、やーめた。

(2003年10月28日)


<追伸1>
 MDP特別号の販売について。今年も「国立では売れないのか」という問い合わせも多いけど、やはり昨年と同じく、国立競技場周辺での販売はなし。2日の午前10時からの事前販売になる。
 今年はスポーツオーソリティの協力で売り場も4箇所に増えた。部数も昨年の実績で決めるようだから、売り切れることはまずないと思う。2日の朝早くからレッドボルテージの店頭に並ぶなどのエネルギーを使わなくても買ってもらえるはずだ。
 ただし昨年と同じく、仲間の分をまとめて買ってくれれば店頭に並ぶ人も少なくて済むので、可能なグループはそうしてほしい。100部単位で僕に申し込んでくれれば、直接渡す。もちろん「仲間」というのは「レッズサポーター」という広い意味だから、そのへんは言外の意を汲んでよろしく。すでに申し込んでくれた人以外で、協力してくれる人は、明日の朝10時までに携帯メールで連絡を。取引の場所と時間、合言葉は追って。mdp9295@ezweb.ne.jp