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COLUMN●コラム

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#334
飢え


 何だよ、週明けから2日続けて。
 いや、書きたいことができたらすぐ書く方がいいから。生ネタだし。


 アテネ五輪から帰って来た達也と闘莉王が、昨日23日、大原の練習に合流した。練習後、2人の記者会見があった。その内容は他のメディアにもMDP242号(8月29日)にも載るので割愛。印象だけ言っておくと、予選リーグ3試合にフル出場した闘莉王が、満足はしていないが手ごたえをつかんでいたのに対し、達也は消化不良だったようだ。そして2人ともA代表に意欲満々だった。
 さて会見も終わってクラブハウスの玄関で選手を待っていると、達也が帰っていった。個別取材による負担を減らすための記者会見だったから、「お疲れさま」と声をかけるだけにしたが、手にポストカードを持っていたのを思い出して、外に出てみた。そこではカード配りをガードマンに託すのではなく、自分でファン1人1人に手渡している達也の姿があった。「いつも応援してます」「これからも頑張ってください」という言葉に、「ありがとうございます」と笑顔で応じていた。
 その姿から義務感は伝わらず、何かホームに帰ってホッとした様子が受け取れた。想像するに、甲子園に出場した野球部員が家に帰って近所の人にあいさつするのはこんな感じなのか?北海道苫小牧ではだいぶ違っただろうが。
 約100人にカードを配り終え、車に向かう達也に「疲れてるのに大変だね」と言うと、彼は「そんなことないです。うれしいですよ」と元気良く答え、車に乗り込んでいった。


 アジア予選ではあれほど貢献しながら、本大会では自分が世界で通用するのかしないのか、それを感じ取るための時間すら与えられなかった達也(テレビで見ていた僕は手ごたえを感じたのだけど)。その悔しさをぶつける先はJリーグだ。レッズだ(いや、レッズにぶつける訳ではないが)。その第一歩がこのファンサービスなのかもしれない。
 飢えは恐ろしい。何せ本能だから。お腹がぺこぺこに空いている時はえり好みせず何でも食べられるし、眠たくてたまらないときは「寝かせてくれたら後で何でもするから」という気分になる。
 本人のコンディションや、エメルソン、永井の好調ぶりなどを考えないで言えば、試合に飢えている田中達也がピッチに立つ姿を早く見たくてたまらない。空恐ろしくさえある。
 
 

8月23日午後8時すぎ、大原クラブハウス前
 
(2004年8月24日)


<追伸>
 昨日募集したカシマスタジアムツアー清尾編には今朝9時までに34人の応募があった。まだ少し空きがある。参加者の声を紹介させてもらうと…
「カシマスタジアムへのバスツアーは話を聞いた当初から惹かれていたのですが、私は一人で参加する予定の為、電車でもいいかなと迷っていました。アウェーゲーム観戦は首都圏のスタジアムしか行っていない軟弱者なのでカシマスタジアムへもまだ行ったことが無いので不安が多く、こちらからの一方的な認識ではありますが、清尾さんという知っている方がいらっしゃると、その不安も大幅に和らぎます」
「いつもだいたいホームのみ一人で観戦してます。いい機会なのでアウェイ参戦もしてみたいと思ってたところに降って湧いたようなお話でした」
「一人観戦なので3000人となると不安で迷っておりました。清尾さんに呼びかけて頂きちょっと安心致しました」


 意図が伝わってくれたようでうれしい。中には神戸や大分から参加してくれる、という人もいる。逆にほとんど知っている人がいなくて、人見知りする僕の方が不安なのだけど…。


 さてツアーのサイト http://www015.upp.so-net.ne.jp/reds/1023/ で基本的な説明を読んでくれてると思うけど、補足をいくつか。
1・バスには禁煙号と喫煙号があり、清尾号は禁煙車両にするのでご了解を。
2・行きはすべて埼スタ発で、帰りは熊谷駅直行というバスが何台かあるが、それはあらかじめ決まっており、清尾号は埼スタ発・埼スタ経由新都心着。帰りだけ熊谷へ、というのはできない。
3・僕への申し込みメールのタイトルは「バスツアー」(カッコは不要)の後にあなたの名前をつけてください。たとえばあなたが福田正博さんなら バスツアー福田正博 と。
4・思いのほか参加者が多そうなので、とりあえず毎日このコラムの追伸で状況を報告します。定員内の方にはいちいち返信はしませんのでご了解を。30日にあらためて返事します。