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COLUMN●コラム

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#345
状況は似ているが


 相撲でいうと「横綱に頭をつけさせた」というやつなのだろうか。
 マリノスは3ステージ連続優勝中(まだ今ステージも完全になくなった訳じゃないから「中」)で、間違いなく現Jリーグ王者。そのチームが、現在勝ち点で負けているレッズ相手に「負けないサッカー」をしてきたのだから、レッズの強さも本物に近い。その上で、さらに勝つことができたら、いよいよ本物完成間近なのだろうけど、それはまだおあずけだ。
 17日のマリノスは「レッズ封じのお手本」とか言われたみたいだ。たしかにそうとも言えるけど、「じゃ、うちも」とどのチームもできることじゃないだろう。今まで対戦したチームだって、レッズの攻撃力には十分注意して来たはずなのに、FC東京以外は2点以上取られてきたんだし、やはりマリノスほどの能力と経験が必要なんじゃないか。
 (星飛雄馬の大リーグボール1号を打った花形とオズマの打法は、誰にでも真似できるもんじゃないのに、どうして星はあそこまで落ち込まなければならなかったのか、子ども心に不思議だった)


 第9節を終えて勝ち点22の首位。ナビスコ決勝を2週間後に控え、カシマスタジアムへ向かう。
 2002年は第9節(10月19日、名古屋戦)を終わって勝ち点21の首位。ナビスコ決勝進出は10月2日に決めていた。そして第10節、カシマスタジアムに向かった。
 節、順位、勝ち点、そして対戦相手と会場。それだけ見れば、今の状況は2002年にそっくりだ。しかしずっと見てきた人は、決定的な違いを感じているだろう。攻撃の多彩さ、選手の自信、FC東京に1敗しても動じない精神力の強さ…。選手の顔ぶれの違いだけでなく、チームとしてひと回りもふた回りも大きくなったレッズを2年前と比べるのに、今度の鹿島戦はある意味ちょうど良いシチュエーションかもしれない。


 くしくも同じ10月23日。2年前は同点ゴールを決めたトゥットが、その2分後相手につまずいて倒れた(僕にはそうとしか見えなかった)のをシミュレーションと受け取られ、2枚目の警告で退場になった。ワールドカップ以降、各レフェリーがシミュレーションを暴いた数を競っているかのような年だった。
 今年はどんなサッカーが展開されるのか、細かいことはわからない(審判もまだ知らないし…)。間違いなく言えるのは、今年のレッズは、試合内容と結果においてサポーターの期待を裏切ることが非常に少なくなってきている、ということだ。サポーターの期待が重荷になって力が出せないような、浦和レッズはもういない。サポーターの力がはっきりとチームの後押しになっているのは、「今季、リーグ戦ホーム負けなし」という結果からも明らかだ。
 昨日、今日の新聞を飾った「浦和サポーター3,000人がバスでカシマへ」の記事は選手も読んでいるだろう。2年前との違い、内容でも結果でも、それを確かめに僕もバスに乗せてもらう(というより、今回はまったく添乗員)。


(2004年10月20日)

<追伸>
 3年連続だから、慣れている人も多くて、すでに協力申し込みもいただいているMDP決勝特別号の販売協力について。
 特別号はレッドボルテージなどで事前販売だから、買いにくい人も出てくる。特に今年は試合前日が平日だから、なおさらだろう。そこでグループでまとめ買いして、余った分を国立周辺のサポーターに譲ってあげる、という協力をしてくれる人たちを募集します。
 試合当日の集合場所になるであろう明治公園や国立競技場内は無許可の販売は禁止行為はだけど、不特定多数に売るのではなく、同じレッズサポーター仲間の分を買っておいて持っていくのだから問題ないはず。100冊単位で事前に清尾まで申し込んでもらえば本当にありがたいです。協力するぞ、という人は連絡ください。HAG03546@nifty.ne.jp(このコラムの「ご意見、ご感想」には送らないでね)
 東京中日スポーツがFC東京応援の特集を配布するそうで、なんだかよけいに燃えてしまうな。