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COLUMN●コラム

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#356
天皇杯です


 昨日、岡山桃太郎スタジアムで、試合後の監督記者会見も終わり、僕がチームの出口付近で選手待ちをしていると、ギドが歩いてきた。握手を交わすと、心配そうな顔で「Matchday Program?」と言う。「マッチデーの取材で来てるのか?」と聞いているのかと思い、何て答えようかと一瞬悩んだが、すぐに思い当たった。
 「No.Next game is not homegame.No Matchday Program.」
 通じたようで、ギドは笑いながら「ああ、そう」と言った。
 次の天皇杯のFC東京戦が埼スタなので、てっきりMDPがあるものと思っていたのだろう。巻頭の監督のメッセージをどうするのか、と心配してくれていたのだ。日曜日の試合なら木曜にはもらわなくてはならない。ところが通訳の山内さんはドイツ代表に引張られて不在(ここ数日、ゲルトコーチが通訳を兼ねている。昨日は天皇杯優勝を2回経験している人が通訳という豪華な記者会見だった)。本当に気になっていたのだろう。そう言えば握手したときの表情も、いつも勝った後にするときのそれとは違っていた。
 「ああ、そう」(ドイツ語でも「アア、ソウ」と言うんだよ。字は知らないが)と笑ったときの表情は本当にホッとした様子だった。忙しい監督にMDPのことをそこまで気にかけてもらって、本当にありがたかった。わかっていたことだけど、ギドの人柄をまた一つ知った気がした。


 帰りの新幹線の中で携帯が鳴った。MDPに「優勝へのタイム魔神」というイラスト付きコラムを毎回書いてくれている、望月三起也先生だった。
 「次の原稿はどうしましょうか」
 望月先生の原稿締め切りは通常、木曜日。朝までに仕上げていただいて、朝の9時以降に僕が受け取りに行く。だいたい火曜か水曜に確認の電話を僕の方からしている。昨日は電話をしなかった。
 「すみません。今度の試合はサッカー協会の仕切りで、ホームゲームではないのでマッチデーはないんです」
 お詫びした。心配していただいたようだ。


 たぶん原稿の打ち合わせをした最初のころに「天皇杯ではMDPはありません」ということを言っていたとは思うが、相当前の話だ。しかも、その後、ナビスコの決勝でも、チャンピオンシップでもMDPは出ていた。次は埼スタなんだから当然MDPがあるだろうと思われてもおかしくない。ギドにしても望月先生にしても、あらためてはっきり言っておかなかった僕の連絡ミスだ。本当に申し訳ないことをした。チャンピオンシップが終わって2〜3日、僕は100%サポーターになって落ち込んでいたから、編集者としての気が回らなかった。


 という訳で、あらためて告知します。
 12月19日に行われる天皇杯準々決勝、浦和レッズ対FC東京戦は、埼スタで行われますが、しかもレッズのホーム扱い(ベンチの位置ややユニフォームの色)ですが、レッズの主催試合ではないのでMDPは出ません。当然「happy birthday」のコーナーもありません。ついでに言うとマッチデーカードもないし、試合前の場内放送「GO REDS GO」もないし、選手紹介も岩澤慶明さんではありません。
 レッズが埼スタで天皇杯を戦うのは、2001年の準決勝でC大阪に負けたのが最後。昨年、一昨年はいずれも初戦の駒場で終わっている。今年、埼スタでの試合が増え、駒場はチケットが取れないが埼スタは毎回参戦、という新しいサポーターも多いと思う。その人たちにとっては試合前のムードは違和感あるものになるかもしれない。
 しかし試合をするのは浦和レッズ。応援するのは今季、チームと共に埼スタで負けなしを続けてきたレッズサポーター。そして相手はあのFC東京。どこが主催だろうと変わらないいつもの応援で、2004年最後のタイトルを手にするために頑張ってほしい。
 「お前もMDPないんなら、そんなに一生懸命仕事しないでゴール裏来いよ」
 う〜ん、それはまたの機会に。


(2004年12月16日)