Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#007
記録からわかること
 本当に忘れてました。4月29日が休みだってこと。「毎週月曜または火曜に更新」と言いながら、結局週末になっているのを申し訳なく思いながら、今回も「仕方ないな、磐田戦が終わってから書くか」と思っていたら、静岡行きの新幹線の中で翌日が休日であることに気がつきました。すみません。

 少年スポーツの取材をしていたころ、その前の試合が長引いたり、道が込んでいたりして、試合がだいぶ進んでから到着することがあった。そんなとき、勝ったチームの監督やコーチに試合の流れを聞くしかないのだけれど、野球の場合はスコアブックを見せてもらえれば、ある程度記事がかける。少なくとも
「浦和は二死一、二塁から、三番都築のセンター前ヒットで二塁走者内舘が生還。しかし一塁走者坪井は三塁でタッチアウト。この回1点どまりとなった。センターからの送球を受けた大宮の捕手・闘莉王が本塁クロスプレーの後、すかさず三塁に送球したファインプレー。ここで浦和の攻撃を断ち切ったことで、勝利につながった」
 と、まるで見ていたような記事が書けなくもないのだ。試合が終わってから着いて、優勝チームの集合写真だけ撮り、スコアブックと監督コメントで記事を書く、なんてことがよくあった。
 でもサッカーは、なかなかそうはいかない。少年サッカーでもかなり細かく流れをメモしているコーチがいたが、実際に見ていないとメモだけで状況は再現できない。
 Jリーグでも主催者から出てくる公式記録となると、もっと簡単で、新聞や雑誌に出ているもの以上のことはわからない。ボール支配率やパス成功率なんて公式には出ないから、データ会社に頼るか、専属で見ているスタッフが必要になる。
35 浦和 11田中達也 右6→9→6↑中央11右足S
38   浦和   10エメルソン   右10〜中央→9〜→10右足S
64   浦和   10エメルソン   中央13↑左8〜→10〜右足S
 これは1日のレッズー名古屋戦の公式記録のうち、得点経過の部分だ。〜はドリブル、→はグラウンダーのパス、↑は浮き球のパス、Sはシュート。得点経過はどこから書くか、記録員の裁量にもよるが、なるべくそのゴールの起点になったところから書いてくれているようだ。番号はもちろん背番号。
 やはり見ていた人でないと、達也のゴールが楢崎をかわして撃ったシュートだったのか、ズドンというものだったのか、まではわからない。でももし僕がこの記録だけを見て何を思うか、と聞かれれば(実際に見たあとだから言えるのではなく)、「コンビネーションで崩して取っているのかな」と答える。ドリブルやパスの長さまではわからないが、ここに複数の背番号が書いてあれば、何人かの選手が絡んでいることがわかるし、6→9→6と書かれてあれば、ワンツーで山田が抜けたんだな、と想像できる。
 前節まで「チャンスは作れているのにゴールが割れない」と言われてきた。実際、その通りなのだけれど、シュートは多くても、遠めだったり、コースが限定されていたり、体勢が悪かったり、という場面もあった。
 撃っても撃ってもゴール前に立ちはだかるDFにシュートが弾き返された4月13日の清水戦を思い出す。それと、名古屋戦の前半38分のエメルソンの得点を比べると、清水戦のときはエメルソンがドリブルからゴール前に行ってそのまま撃つシーンが目立ったが、今回は永井にいったん渡している。そのことによって、名古屋のDFが永井に引きつけられ、パスをもらい直したエメルソンの前にコースができた。もちろん、そのコースにあやまたず撃ったエメルソンも自分の調子が戻ってきたことを証明したが、このゴールの最大の要因はコンビネーションだろうと思う。
 レッズの選手個人のポテンシャルの高さはJリーグでもトップクラスだと思う。しかし、それだけでバカスカ点が取れるほどJリーグは甘くない。前線3人なら3人、さらに中盤の選手が加わって、連携をとることによって1×3が3以上になる。そのことをあらためて感じた試合だった。
 と、ここまでは試合当日に考えたネタだったのだけど、一応念のためビデオを見たら、エメルソンのシュートの瞬間、名古屋のDFが1人、右に開いた達也をケアしてエメルソンのシュートコースに入りきれなかった。さすがにカメラでボールを追っているとそこまではわからなかった。達也もナイスアシストだ。
(2005年5月2日)
〈EXTRA〉
 MDPにも書いたのだけど、「ゴールデンウイーク」の「GW」は「Guido Wins」だと僕は思うよ、とギドに言ったら喜んでいた。(でも「Grampus Wins」かもよ)と思ったことは内緒だった。
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