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Weps うち明け話
#030
残り7試合の戦い
 セレッソ大阪戦は、レッズにとって今季最悪のゲーム、だったかどうかはわからない。柏に0−3で負けた試合もとんでもなくひどいゲームだったし、ホームでのC大阪戦も当時は「今季最悪」と言われた。
 だが優勝争いのギリギリにいるチームとしては、どういう言い訳もしようのない内容だった。これまで、レッズは「優勝争い」という枠のボーダーライン上をフラフラしていると思っていた。つまりカテゴリーとしては優勝争い集団の中にいて、その中の下の方、という図式だと思っていた。
 ところがあんな試合を見せられると、そう思っていたのは錯覚で、実はレッズは中位集団の実力しかなく、たまたまその中の一番上にいただけなのか、という考えさえ浮かんでしまう。優勝争いというからには、ボールとゴールへの執念がもっと見えていいはずだ。
 1点目の森島のゴールのときには、その前に副審がオフサイドの旗を上げたのをレッズがいったんクリアしたから主審がおろさせたとか、ポンテが倒されたのはPKエリア内だったんじゃないかとか、そのあとのFKのときにファビーニョが山田を小突いてイエローならPKにはならないのかとか、いろいろ指摘したいこともあるが、その言い分を全部認めてもらっても勝てていたという確信が持てないほどだ。
 残り7試合で勝ち点10差。優勝は事実上消えた、と世間では言っているが、もちろん数字上の可能性はまだある。優勝する確率は、天文学的というほど小さくはない。もっと離されていても優勝を信じていた時代もある(「確信」ではなく「信仰」だったが)。
 しかし、セレッソ戦を見た直後は、「優勝する確率」なんて言葉すら恥ずかしくなる。

 残り7試合。浦和レッズが見据えるべきなのは、ガンバ大阪でも鹿島アントラーズでもない。自分たち自身だ。
 これが浦和レッズのサッカーだ、と胸を張って言える試合をこれからできるかどうか。勝ち負けだけではなく、選手一人ひとりが、局面局面でのプレーで見せる。そういう戦いを見せて初めて「PRIDE OF URAWA」という言葉にふさわしいチームとして迎えられる。それがプロのサッカークラブが果たすべき最低の義務だ。
 プライドを見せられないようなチームなら、初めからこんな期待はしない。しかしメンバーがほとんど同じ昨シーズンは何度も胸が熱くなる試合を見てきたし、最近でも鹿島戦の後半などは十分に興奮を味わった。浦和レッズへのこの期待は決して「過大」でも「幻想」でもないと思っている。
 僕はまだ信じている。優勝を、というより浦和レッズのプライドを。それを引き出すサポーターの力を。順位はその後からついて来る。そうすればまた「確率」の話をできるときが来るだろう。
(2005年10月3日)
〈EXTRA〉
 もちろん、来週の柏レイソル戦を待つまでもない。水曜日にはナビスコの準決勝第2戦がある。この間までは「2点差をはねかえせる」と思っていた。その思いをトーンダウンさせることなく、まずはここで「PRIDE」を見せてもらおう。
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