Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#041
他会場の結果
 今季は何回「浦和 優勝ほぼ絶望」と言われただろう。10月2日C大阪戦の後、11月12日G大阪戦の後、11月23日千葉戦の後…。まあ、マスコミからはそう言われるのも無理はないが、レッズサポーターの多くは、こうなることを信じていたはず。
 確信と信仰。
 とにかく目の前の試合に勝つ、と応援するのはレッズの勝利を自分たちで引き寄せる確信。一方、上位チームが足踏みしてくれることを願うのは、自分たちでは手が出せないから信仰。どっちにしても信じていたよね。

 さて一昨日の11月26日、選手全員の頑張りと山田の執念の右クロスが生んだオウンゴールでレッズが磐田に勝った後、みんなはホーム最終戦の後の選手・スタッフ場内一周を、どういう気持ちで受け止めていたのだろうか。
 僕は(結果はオウンゴールの1点だったけど、ホーム最後の試合も選手の気合は十分感じられたなあ。今年も不足、不満はいっぱいあるけど、まずまず良くやったよ、うん。優勝はできなかったけど…)と思いながらカメラを抱えて選手について回っていたのだった。
 セレモニーがすべて終わり、場内放送で他会場の結果が放送される。鹿島が引き分け、千葉がG大阪に勝ち。フムフム。最後に朝井夏海さんが「日産スタジアムで行われました、横浜F・マリノス対セレッソ大阪は…」。一瞬、間を置いた。あれ?この間は、もしかすると…「1−1の引き分け」!
 正直に言うと、耳を疑った。僕に信仰がなかった訳じゃない。でも、そうならそうと場内一周の前に言ってくれれば…。俺のあのシミジミ回顧はなんだったんだ…。スタンドのみんなは知ってたのか?99年のあのときのように…。

 99年11月27日。レッズのJ2降格が決定した日、朝井さんは初めて泣きそうになるのをこらえながらレッズの勝利を放送した。
「本当は言いたくなかった。自分が放送するとレッズの降格が事実となってしまうような気がして。何も言わずにこのまま終わりたかった。でもケジメはつけなくちゃ」と朝井さんがもらしてくれたことがある。その日、レッズが負けたときよりももっと淡々と、市原の結果、福岡の結果を流し、最後に「そしてここ駒場スタジアムでは浦和レッドダイヤモンズがVゴールでサンフレッチェ広島に勝ちました。得点者、福田…」。正確には覚えていないが、まるで早朝のNHKの天気予報のように、機械的に文字を音にしていた気がする。 あのときも僕は試合中、選手たちがJ2降格決定後の延長を戦っていたことを知らなかった。「こんな試合は早く終わらせなくちゃいけないと思った」福田正博がVゴールを決めたとき、思わずガッツポーズをしてしまい、スタンドの雰囲気と福田自身の素振りに、この1点が遅かったことを知ったのだった。思えばあのときは、市原か福岡が延長または負けると僕は信仰していたんだろうな。

 話は戻る。11月26日、僕がレッズ優勝の目が消えたと誤解したのには理由がある。実はその前の11月20日、東京Vに勝って、場内放送で朝井さんが「それでは他会場の結果です」としゃべり始めたとき、その部分だけで(お、これは…)とピンと来たのだ。いや、ホントだってば。みんなそうだったでしょう?長年、朝井さんの放送を聞いていれば、そのトーンで僕たちにうれしい内容かどうかわかるはずだ。わからない人は、まだ年季が足りない!と断言してしまおう。
 だからG大阪の負けが放送されたとき、僕は思わず雄叫びを上げてしまったのだけれど、あれは朝井さんの声のトーンにより信仰が確信になっていたからなのだ。
 ところが11月26日は、何の放送もなく場内一周が始まった。だから、(ああ、セレモニーの前に優勝の目がなくなったことを知らせることもないよな)と僕は思い込んでしまった。僕は携帯で他会場の結果を見ることはしないから(携帯サイトの見方がよくわからないんだろ、というのは内緒だから言わないでくれ)。

 でも実は、場内一周の前に他会場の結果を放送しなかったことは、何の不思議もなかった。
 通常だと、試合が終わり中央で整列し両チームがあいさつ、その後レッズの選手たちがスタンドの4方向にあいさつに回り終わるまで、他会場の結果は放送しない。勝ったときにはヒーローインタビューを受けた選手が遅れてあいさつに回り、さらにスタンドがマフラーを掲げたりして勝利を祝い終わるの待ち、本日のダイジェストをオーロラビジョンで流してから「他会場の結果」なのだ。20日はさすがに早く知らせようとダイジェストの前に「他会場」を放送したが、それも選手とサポーターのふれあいの時間やサポーター自身のケジメが終わってからである。26日の場内一周は通常の「あいさつ」が長くなっただけだから、その前に「他会場」をやらないのは当然と言えば当然だ。
 それに試合終了時間の問題がある。26日は全試合3時キックオフだったが、テレビ放送の関係で多少のズレがある。レッズは3時3分と通常より早めだった(最近は、だいたい4分とか5分が多い)。さらに後半のロスタイムは2分。これは短めである。日産スタジアムの開始時間は3時4分だったから、レッズの試合が終わったとき、横浜M−C大阪戦はロスタイムに入って1分程度だったはず。松田の同点ゴールの報はまだ朝井さんに届いていなかった。おそらくレッズが場内一周の準備をしているころ、朝井さんは「セレッソが勝って、レッズの優勝がなくなったことをどう伝えようか」と悩んでいたはずだ。

 今は携帯サイトの普及で他会場の結果は誰もが容易にわかるようになった。しかし朝井さんの場内アナウンスには、単なる情報だけではないものがある。レッズへの思いがあるのはもちろんだが、それにもまして聞いている人が少しでも幸せな気持ちになるように、というサポーターやクラブへの思いやりがる。自分のしゃべりがウケさえすればいい、というものとは質的に異なる。
 だからわかっている結果でも朝井さんの口から聞きたい。そう思う人は僕だけではないだろう。去年の11月20日、G大阪が横浜Mに負けたことを朝井さんが放送して、スタンドが大歓声と紙テープ、紙吹雪に覆われたことは記憶に新しい。
 最終節。レッズの優勝は、もちろん勝利を前提として、他会場の結果次第だ。新潟スタジアムに朝井さんはいない。僕たちが喜びを爆発させるきっかけは何になるのだろう?
 そんなこと考える前に、とにかく勝つために90分間闘うしかない。はい、その通りです。
(2005年11月28日)
〈EXTRA・1〉
 事実関係を確認したところ、自分のドジがもう一つあったことがわかった。26日、場内を一周した選手が引き上げた後、朝井さんは「今シーズンのホームゲームは終了しましたが、これから優勝のかかったリーグ最終節の新潟戦、天皇杯と試合が続きます…」とアナウンスしてから他会場の結果を話し出したらしい。「優勝のかかった」というところを聞き逃していたらしい。何やってたんだろう?俺。

〈EXTRA・2〉
【 恒例「2005レッズサポーター望年会」のお知らせ 】
日 時
  12月24日(土)午後6時半〜8時半(受付開始6時)
会 場
  さいたま商工会議所会館2階ホール(浦和駅西口徒歩15分)
(国道17号沿い・県庁から100m南・東京電力浦和営業所となり)
会 費
  一般 5,000円/小中学生 2,000円(幼児無料)
定 員
  200人
主 催
  実行委員会
開催趣旨
 
今年を忘れる会ではなく、希望を来年に広げる会です。
※日ごろ一人あるいは少人数で応援している人たちも集まって、仲間との絆を確認し合いましょう。
ミニトーク、参加者交流ゲームなど。
※近年、賞品などは縮小傾向でサポーター同士の交流に重きをおいています。
参加申し込み方法
 
Eメールで HAG03546@nifty.ne.jpへ。(このサイトの「ご意見ご感想」からは不可)
メールの件名は「望年会 ○○○○ ●人」としてください(○○○○は代表者のフルネーム、●は参加人数)
※たとえば、清尾が4人で申し込む場合は「望年会 清尾淳 4人」となります。
代表者の氏名・返信可能なメールアドレス・携帯電話・同伴者全員の氏名(小中学生の場合はその旨)を添えて申し込んでください。
第1回締切 12月2日(金)深夜24時
万一、定員を大幅に超えた場合、抽選させていただきます。第1回締切を過ぎて定員に達しない場合、12月5日に再度このコラムで募集します。なお応募者全員に参加の可否を返信します。
過去の望年会において、参加申込みをされておいて連絡なく欠席した方、酒によって周囲に迷惑をかけた方のご参加はご遠慮いただく場合があります。
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