Weps うち明け話
#061
残り2試合の意義
 2002年。1試合を残して予選1位通過決定。最終節は名古屋に大敗。
 2003年。最終節で神戸に勝ち予選通過決定。
 2004年。最後は千葉との2試合に逆転勝ちで予選通過。
 2005年。1試合を残して予選1位通過決定。最終節は新潟に敗退。
 と、余裕しゃくしゃくか、ギリギリか、両極端の形で予選を通過してきた過去4年間のナビスコカップ。最終節の順位と結果を照らし合わせると、やはり気持ちの持ちようが試合に大きく影響するのか、と思う。
 ただ、02年と05年とでは、状況がやや違う。02年の最終節・名古屋戦は、それまでのメンバーと同じ顔ぶれ(出場停止による不出場を除く)だったが、05年の最終節・新潟戦はメンバーをだいぶ替えて臨んだ。一つにはそれまで出場機会のなかった選手にチャンスを与えるという意味もあったが、ケガにより変更を余儀なくされた部分もあった。02年の惨敗(1-5!)を見ていた僕は、予選通過でホッとして疲れが出てくる選手より、モチベーション高くフレッシュな選手の方がアグレッシブに戦えると思っていたので期待していたが、1点リードされた前半18分にアルパイが2回目の警告で退場。先発した細貝や横山、途中で入った西谷(若手じゃないけど)、赤星らが力を発揮できる場面は作れなかった。

 2006年。2試合を残して予選通過決定。次は予選敗退が決まっているFC東京、最後は次の試合に勝てば予選通過が決まる横浜M。今回は決勝トーナメントの組み合わせはオープンドローのため、グループ1位になることのアドバンテージはない。ナビスコの予選という意味では、完全な消化試合が2つ続きそうだが、今季のレッズにとってこの2試合は大きな意味を持つ。
 5月3日の千葉戦で負けたとき、ブッフバルト監督は「レッズには力の遜色のない選手が控えているが、連戦の回復も必要な3日間という時間ではチームとして慣れる練習が不足していた」と言った。ポテンシャルに遜色はなくてもコンビネーションは実戦でなければ浸透しない。厚いと言われる選手層を証明するため、出場機会の少ない控え組、あるいはまだ試合に絡んだことない若手にピッチで魂を入れるチャンスだ。
 今回のナビスコカップは、ワールドカップ前にベスト4までが決まる。予選リーグが終了した2週間後に行われる準々決勝には、日本代表メンバーがいないし、昨日の横浜M戦でケガをしたポンテも症状次第では無理かもしれない。つまりは水曜のF東京戦、来週の横浜M戦のメンバーで準々決勝を戦わなければいけないかもしれないのだから、なるべく多くの選手を実戦仕様にしておくほうがいい。今季、まだ公式戦に出場したことがない12人の選手(ネネと達也は除く)のうち、何人がピッチで見られるか、楽しみだ。もちろん、それは7月からのリーグ戦残り3分の2にも生きてくる。
(2006年5月15日)
〈EXTRA〉
 Jリーグ開幕記念日も、レッズのナビスコ予選通過も、今日は話題として吹っ飛ぶんだろうなあ。
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