Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#080
記録
 「お弁当」以来ですか。じゃ月1更新、ということで…。
 それは(たぶん)冗談ですが、マジ無理です。このホーム3連発の日程で更新するの。フリーなのにワガママ言うな、と怒られても、毎週毎週、気がつけば金曜の夜。書こうと思ったことは試合をまたぐと古くなる。先週なんか、MDPが全部終わって「よし今週こそ一息入れずに、うち明け話にかかるぞ」と意気込んだら、土曜日の昼。そうか試合は日曜だったんだ。
 という訳で、MDPの仕事のスキ間に、早書きに挑戦。

 ホームゲーム18試合連続負けなしとか、リーグ戦90分以内で6連勝とか、J1勢相手に初の4タテとか、以前だったら「記録は達成してから書け。口にしたら駄目」と我慢していたことを、MDP誌上でバンバン言っている。たしか04年にリーグ戦3試合連続無失点だったときに、次で記録更新と言っていたら、4試合目も勝つには勝ったが2−1だった記憶がある。なので、05年には少なくとも僕は言わなかった結果、連続無失点記録は4に増えた。
 だから「口に出したり、公に書いたりしない方がいいかな」と思ったことはあるが、僕も考えは少し変わってきた。
 我々が目指しているのは優勝。そのためにチームは毎試合毎試合勝つために戦う。
 勝つためには点を取ることだし、点を与えないこと。同じ相手と何回当たろうが、毎試合勝つために戦うのは同じ。だから記録はあくまであとからついて来るものであって、達成しようがしまいが、優勝への道に比べたら、大きな価値はない。
 優勝争いに関係ない時期とか順位だと、記録に興味が行ってしまうが、そんなときはチームのモチベーションもそれほど高くはないとき。言い換えれば、チームがそんなに強くない時期に、記録だけを期待したって無理というものなのだ。
 優勝という究極の目標に向かって突き進んでいるとき、副産物としてついてくるもの、それが記録。記録の達成を目標にしていれば優勝できる訳じゃないのだ。

 じゃあ、記録のことは書いても書かなくても同じじゃん?
 チームにとってはそうだろう。今のチームにはどんな記録がかかっていても、それがプレッシャーになって力が出せないということはないだろうし、逆に書いてそれを奮起の材料にする必要があるほどモチベーションは低くない。
 でもサポーターやスタッフは違う。僕は意識的に漢字を使い分けているけど、実際にピッチで戦う選手たちと違って、スタンド内外で闘うサポーターやクラブで闘うスタッフは(僕はフロントも闘っている、と思うよ。間違いなく)、いろいろな形でチームの力を実感したいはず。MDPに「今日勝てば、この新記録」と書くのは、だから頑張ろう、という意味ではなく、勝ったときに今のレッズの強さを数字でも確認するためだ。
 チーム記録は、ある意味で自己満足。要は「当社比」だ。これからのレッズはJリーグ記録の更新が注目されていく。でもそれは記録への挑戦、なんかじゃない。あくまで栄冠を目指す道のりで生まれる「おまけ」だ。J記録を更新して優勝を逃すより、記録は更新できなくても優勝する方が、比べてはいけないほど大事だ。
 常に王座を目指していけば、記録なんかいつかは更新できるんだから。

 それでも僕がこの仕事をしている間に、Jリーグの記録集から他のチームの名前を減らして「浦和」の文字を数多く刻みたい、という欲望は消えないけど。
(2006年10月17日)
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