Weps うち明け話 文:清尾 淳

#376(通算#741)

孤高のダンマク

  気がつけば、もうJリーグ開幕…、二度はやらなくていいか(笑)。

 ACLの初戦、広州恒大戦。みんなに「無事に帰国できて何より」と言われたが、僕自身はそんなに身の危険は感じなかった。だが、知り合いのカメラマンが、ちゃんと手続きしてあったにもかかわらず、撮影機材の持ち込みが認められなかったという酷い目にあったので、こういう仕事がしやすい国ではないな、と思った。

 僕たちのことはともかく、チームは0−3という、サッカーでは大敗の部類に入るスコアで負けたので、無事だったとは言えないのかもしれない。
 だが現地で見ていたとき、スコアほどの完敗だとは感じなかった。帰ってきてビデオを見返しても、レッズのチャンスは少なくなかった。

 ただし一方で、0−3というスコアは偶然ではない。やはり、どこかに差があり、それが結果に出てしまったということだ。
 たとえば攻撃に行くときに前に人数をかけるなら、その切り替えのときこそ、一番ミスをしてはいけないときだ。そこでパスミスをして、しかも相手には、それを逃さず点につなげる力があった。一方、レッズは相手の攻撃のボールをカットしても、相手は後ろに人数を残しているから、なかなか良い形のフィニッシュにならなかった。クロスがはね返される場面が何度もあったということは、クロスまではいくのに、ということだ。

 終わった試合は仕方がない。これが5年前のレギュレーションで、4チーム中1チームのみが勝ち上がれる方式なら、相当気落ちしていただろう。だが2位上がりという規定が、顔を上げさせてくれる。ここから(12日のムアントン戦から)始まるぐらいの気持ちで、再スタートするつもりでやればいい。
 ただし、同じやられ方をしてはいけない。最も注意を払うべきなのが、守から攻への切り替えのときだ。今季はきっと狙ってくるチームが多い。だが、その場面を切り拓けばレッズのチャンスが広がるポイントの部分だ。

 終わった試合のことを、いつまでもくどくど言うつもりはないが、広州天河体育中心で、広州恒大ともう一度やって勝ちたい気分、これはすごく持っている。あのスタジアムでレッズがゴールを決めたら、静まり返るか怒号が飛ぶ(あのムードなら「今のゴールは無効だ!取り消せ!」ぐらい平気で言いそうだ)かはわからないが、さぞかしスカッとするだろう。

 ピッチにいた僕たちは、日本と勝手が違うことはあっても、それほど不自由さはなかったから、まだいい。
 だが、スタンドの一角に詰め込まれ、味方のサポーターとサポーターの間にも制服警備が割り込み(それ、何の境界線だよ?)、サポーターの先頭集団の前に立って、声をブロックするかのように邪魔をする黒服たち(黒Tシャツではなく)。
 そんな逆境でずっと応援を続けたレッズサポーターたちに、溜飲を下げる瞬間が来て欲しいのだ。
 
 1枚だけ張られた「PRIDE OF URAWA」のダンマクは、すごく誇らしげに見えた。
(2013年3月1日)
EXTRA
 孤高のダンマク。写真はMDPで。

(2013年3月1日)

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