Weps うち明け話 文:清尾 淳

#396(通算#761)

ラストゴール

 キャンプインから打ち上げまで、足かけ一週間のキャンプだが、実質的なトレーニングとしては、6日から9日までの4日間だったと言っていい。
 そのかなり時間をゲーム形式の練習に割いており、どうしてもそっちに目が行ってしまうが、たとえば全体の3分の2はゲームをしていても、残りの3分の1はフィジカル的なトレーニングをしている。6日と7日は、そういう内容でフルに2部練習、8日の午前中は軽めだったとはいえ、午後にまた同様の練習だった。
 昨日(9日)は午前練習がなく、午後はいわゆる試合前日の練習に近かったが、ちょっとしたハプニングがあった。

 シーズン中、大原では試合に向けて11対11のゲームが行われることが多い。その11人が、イコール試合の先発メンバーとは限らないが、通常であれば、翌日に疲れを残さない程度の時間ゲームをやり、途中でミシャ監督が止めて指示をし、というものだ。
 昨日もそうだと思っていた。途中までは、いつもの試合前日の大原と同じ感じだった。縦を通常の半分にしたコートでゲームが始まり、10分ぐらいで、給水の休憩。それから、また10分間のゲーム。そして3本目が始まったのが17時7分。あと10分でゲームが終われば、クールダウンを入れても17時半前には練習終了。16時から始まった前日練習としては、いつもどおりの時間だった。
 3本目が始まって15分ごろ「ラストゴール、行こう」という杉浦コーチの声がかかった。あと1点、どちらかが取ったら、その時点で終了ということだ。声がかかってすぐに決まることもあれば、5分以上決まらないこともある。誰も早く止めたいから手を抜く、などということはない。
 
 おいおい、まだ決まらないぞ。
 すでにラストゴールになってから10分以上過ぎている。1本目、2本目はかなりのペースでゴールが生まれていたし、3本目も何本か決まっていた。他の練習も見ていたので、全部数えていたわけではないが、10点は優に超えていたはずだ。
 それが、あと1点、というときになってから10分経っても入らない。3本目のゲームは25分を超えても続いていた。
 疲れが大きな要因だっただろう。相手に決められて終わるのは嫌だ、というそれまで以上の集中力もあっただろう。とにかく、シュートは放つが枠をわずかにはずれるか、GKに止められるかで、ゴールは生まれなかった。
 ラストゴールになって22分。すなわち3本目の37分。やっと、という感じで1点が生まれた。興梠のシュートを山岸がナイスセーブ、それをさらに興梠がシュートするも体勢を崩したままの山岸がまたセーブ、そのリバウンドを那須が遠目からシュート。「死闘」にふさわしい終わり方だった。

 試合が始まったときのフレッシュな状態なら、あまりミスは出ないし、みんながよく動いて攻撃のバリエーションも豊富になる。今のレッズはどことやっても優勢に戦えると思う。
 しかし疲れが出てくる試合終盤でも、同じことができるか。身体が動くだけでなく、頭も動かしながらプレーできるか。無駄走りになることを承知で走れるか。相手のシュートに対して、一歩早く身体を張りに行けるか。それが勝負の分かれ目になるだろう。

 昨日の3本目のゲームは、絶好の実戦練習となった。それが今日の練習試合でも発揮されるだろうか。
 いや、そもそも前日練習としては異例の長さだったから、今日の練習試合自体が、疲れた中でのプレーの質が求めらるものになるだろう。
(2013年6月10日)
EXTRA
 このコラムがアップされるころは、もう試合は終わっている。選手たちは疲労困憊だろうな。

(2013年6月10日)

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