Weps うち明け話 文:清尾 淳

#863

4月を前に

 明日から4月。

 わが清風庵の会計年度は2月~1月だし、もう学校に行っている子どももいない。1年の仕事はとっくに始まっている。
 それでも4月というのは、新しい始まりという響きがある。外へ出ると、一目で新入社員とわかる若者たちが歩いているし、もうしばらくすると朝に夕に、新小学1年生、新中学1年生が群れてくるだろう。大学1年生は見てもわからないかもしれない。

 そういう風物詩的なものを見聞きするだけでなく、僕にとっては自分の年齢が一つ増えて迎える月が4月だというわかりやすさがある。3月31日という誕生日は、学生時代までは年齢と学年がリンクしていて便利だったし、会社員になってからも新年度が始まると1つ歳を取るという意識をずっと持っていた。
 もの心ついてから40年以上続いていた感覚は、環境が変わっても簡単にはなくならないものだ。

 一方、自分の性格というのは変えたくてもなかなか変えられない。どのへんを変えたいのか、というのは秘密だが、自分の良くない部分を自覚していることだけは確かで、自覚していないよりはマシだと思う。
 良くない性格は変えるに越したことはないし、徐々に変わっているのではないかと思うのだが、他人を手本にして新しい習慣を取り入れるのもいいのではないか、と近年は思っている。
 つい最近も、MDPの選手インタビューで那須大亮と話をした。彼が非常にポジティブ思考なのはなぜだろうとずっと思っていたのだが、そういうことも質問してみた。詳しくは4月4日(土)のMDP466号を読んで欲しいが、自分もそういう考え方をしてみよう、という気持ちになれた。

 4月4日から5月2日(土)までの29日間でMDPが6回。週刊誌より多い発行頻度だ。これまでも3週連続とか11日間で3回ということはあったが、それが合体したようなこの日程には、不安を通り越して笑うしかなかった。
 もちろん笑っているだけではなく、準備もこれまでになくしっかりやっている。いつもだったら、22日(日)の広島戦の後は、「メリハリのある生活」と称して弛緩してしまっているところだ。今は、ビンビンではないがハリがずっと続いている。MDPには、直近の試合が終わらないと作れないページが多いが、先にできるものもあるから、それをとにかく進めているところだ。正直、ここまで先のことをやっているのは初めてだ。まだ自分で自分をほめるほどではないが。

 それでも、やはりギリギリになるものも多い。4日の466号は今日から3日間がヤマとなる。その中でも自分の頑張りだけではどうにもならないものが、サポーターの投稿で作るページだ。こればかりは、投稿がないとできないし、それも直近の試合に関するビビッドなものがあった方がいい。

 先に準備もできず、自分ではできないものなので、ぜひともみなさんのご協力をお願いします。

 今季の日程を見てから、この時期をどう乗り切るか、ずっと悩んでいた。悩むと動きが止まってしまうのが、僕の良くない癖だ。「動くより先に段取りをしっかりしておかないと、かえって時間がかかる」という考えがあるので、「良くない」とも言い切れないのだが、今回は珍しく、動きながら考えている。58歳になっても人は成長するのだ。本当に成長したかどうかは、もうしばらくしないと判明しないが。

EXTRA・1
 前回#862で募集したOSCの申し込みは hag03546@nifty.com へお願いします。書き忘れ、失礼しました。

EXTRA・2
 MDPの印刷をしてくれている会社の人と、MDPの電子化について話をしているときに、川崎フロンターレのマッチデー・プログラムが電子化していることに話が進んだのだが、そのホームページを見て少し驚いた。たしか、オフィシャル・マッチデー・プログラムのことを川崎Fでは以前、「OMP」と呼んでいて、「まあ頭文字を取っていけば、その方が普通だよな」と僕も思っていたのだが、今は「MDP」という略称が使われている。なぜだろう?
 もちろん、MDPは浦和レッズ・オフィシャル・マッチデー・プログラムが先に使った略称だ! などと傲慢なことを言う気はない。もう58歳だから(笑)。
 そんなことより、スカパー!で、すべてのレッズ戦が生でテレビ観戦できるようになっている現在、MDPも全国のレッズサポーターのために、本格的に電子化を考えないといけないと思っているのに、なかなか進まない。隣の芝生だから青く見えるのかもしれないが、ファンサービスに関して、川崎Fはさすがだと思う。

(2015年3月31日)

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