Weps うち明け話 文:清尾 淳

#868

1stの残り試合

 昨季のリーグ戦逆転優勝劇は、G大阪の三冠とも相まって大きな話題を呼んだ。レッズはすっかり準主役級の脇役を演じさせられてしまった。
 しかし最終節の埼スタの結果次第では、主役と脇役がもっと劇的に再び引っくり返っていただろう。徳島−G大阪がスコアレスドローに終わることを、メディア関係者で誰が想像しただろうか。すでに降格が決まり、徳島が勝ったことのないホーム鳴門大塚での最終節は、G大阪が勝ってシャーレを手にするのは十中八九間違いないと考えられていた。

 しかし徳島は意地を見せた。J1ホーム初勝利はならなかったものの、G大阪に得点を許さなかったのだ。レッズさえ勝っていれば目の前でG大阪の優勝を見ずに済んだはずの徳島は、レッズを恨んだのではないだろうか。
 あの鳴門大塚での試合が0−0で終わったのは、徳島の力も大きかっただろうが、勝てば優勝、というプレッシャーが意外にG大阪にかかっていたのではなかろうか、とも思う。

 それと今の状況を照らし合わせると、G大阪は次の仙台戦で勝たなければ、レッズの勝敗に関わらず1st優勝がなくなる。そう考えれば大きなプレッシャーを受けて第16節を迎えるはずだ。
 だが#867で書いたことは、当然レッズにだけ当てはまるのではない。
 たとえ1st優勝を逃がしても、大きな問題はない。それよりも残り試合で勝点を積み上げ、年間勝点レースで遅れを取らないことが重要になる。
 1st優勝の価値が、かつての2ステージ制に比べて下がっている半面、11年前までは「参考記録」に過ぎなかった「年間勝点1位」が、今はチャンピオンシップ決勝に第2戦ホームで出場できる、という大きな意味を持つようになった。もちろんリーグ戦本来の意味からは遠いが。

 G大阪は次で1st優勝の可能性がなくなるかもしれないことに、全くプレッシャーを感じていないだろうし、前節で1st優勝の可能性が消えた広島やF東京が、大きく気落ちしていることもないだろう。
 どのチームにとっても、これからの2(3)試合は、1stの残り試合などではなく、レッズとの勝点差を引っくり返すために勝点3を目指す16節、(13節)、17節だ。

 いかに「1st優勝」ということに左右されずにリーグを戦い続けることが大事か、あらためて言いたい。
EXTRA 
 2ステージ制になると、ステージ優勝が決まった後の消化試合が増えるという弊害がある、という議論が一昨年されたが、それは当たらなかった。
 だからと言って、この大会方式が優れているとは間違っても言えまい。
 リーグ戦の本来のあり方から外れていることに加え、2ステージ制としても中途半端であることが実感された、というだけだ。

(2015年6月11日)

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