Weps うち明け話 文:清尾 淳

#873

11年前の忘れ物

 2007年にACLで優勝したとき、「これで獲れるタイトルはひと通り獲ったな」と思った。
 J2リーグの優勝はなかったが、それに挑戦する「資格」はもういらない。
 唯一の心残りがチャンピオンシップ優勝によるリーグタイトルがないことだった。06年にリーグ優勝しているので、あまり気にしなかったが、獲ったタイトルを並べてみて、04年チャンピオンシップの悔しい2試合、特にホームの第2戦を、あのサポーターの「超」がつくボルテージの高さと共に思い出した。

 だからといって、レギュレーションが変わってしまったのだから、もうJ2優勝ほどの可能性もない、と思っていた。
 Jリーグが始まって15年目(07年当時)。初めは延長PKありの2ステージ制で、勝利数で順位を競っていたのが、勝点制になり、PKなしの引き分けありになり、延長なしになり、そして通年制のリーグになり、と順調に「成長」してきていたから、よもや2ステージ制に「逆行」して、あの忘れ物を取りに行く機会が訪れようとは思っていなかったのだ。

 かつての2ステージ制ならば両ステージを制してしまうと完全優勝となり、チャンピオンシップは行われなかったが、今季からはぶっちぎりで年間勝点1位になろうが、両ステージ制覇しようが、少なくともチャンピオンシップの決勝だけは行われる。
 11年前に埼スタでマリノスに持っていかれたものを(那須は持っていった方だが)、今年獲り返さなくてどうする、という気持ちになっている。決して2ステージ制が復活して喜んでいるわけではないが、レッズの優勝コレクションに「チャンピオンシップ」を加えるチャンスであることは間違いない。その上で、早く通年制のリーグに戻そうという主張をあらためてしたい。 

 1stステージの優勝はアウェイで決まった。
 2ndステージも制覇するつもりでいるが、またアウェイかもしれないし、たとえホームで決まってもチャンピオンシップをより意識するから、やはり大喜びはできないだろう。
 ホームの埼スタで数万人が共に喜びを爆発させるには、チャンピオンシップ決勝の第2戦がホームとなる年間勝点1位になるしかない。
 今回の1st優勝で「レッズは2ステージ制に反対していたくせに、ステージ優勝くらいで、あんなに喜んでいる」というふうに見ている他のクラブのサポーターがいると聞いた。
 なるほど。レッズがリーグ優勝したのは、もう9年も前だから知らないのも無理はない。俺たちが本当に喜んだら、あんなものじゃない。
 しかもチャンピオンシップという壁を越えて優勝したとき、自分たちがどうなってしまうのか、12月5日にならないとわからない。

 そのための再スタートまで、あと3日だ。

(2015年7月8日)

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