Weps うち明け話 文:清尾 淳

#876

完封の符合

 6月7日(日)以来、9試合ぶりの完封勝利。「NICE SHUT OUT!」のマークの数も間違えてしまうほど久しぶりということか。
 8月16日(日)の湘南戦は今季6試合目の完封勝利で、ホームでは5試合目だった。
 ちなみに今季のリーグ戦無失点試合は8試合あり、ホームでは5試合すべてが1−0の完封勝利。アウェイでは広島および山形とのスコアレスドローと甲府戦の2−0だ。

 実は、湘南戦の後半13分に、槙野が決勝ゴールとなる先制点を挙げてから、頭の中で振り返ってみて、(やっと今ごろ)気がついた。
 今季、完封勝利した試合はすべて前半0−0で、後半に決勝点が入っている、という事実だ。
 第1ステージでは、前半より後半にレッズのゴールは多い、という全体のデータがあるので、そう不思議なことではないのかもしれないが、逆に言うと前半に先制した試合は、必ずその後に失点もしている、ということでもある。
 ホームゲームだけで言うと、追加点が取れていた試合では失点しても勝点3には響かなかったが、広島戦や甲府戦は、追加点が取れないまま後半に失点し、負けたり引き分けたりした。
「後半先制」と「完封勝利」がイコールで結ばれる、というこの奇妙な符合は何かを意味しているのだろうか。

 と、「Xファイル」のテーマが聴こえてきそうな問いかけをしてしまったが、そんなに大それたこと理論を展開する気はない。
「前半0−0で終われれば、うちは必ず点を取って勝てる」と多くの選手が言う。実際は「必ず勝」っているわけではないが、今季リーグ戦で前半0−0だった8試合は後半にも失点しておらず、広島戦、山形戦で引き分けた以外は全部完封勝利している。「前半0−0なら、うちのペース」と言ってもウソではない。

 以上は事実で、ここからは推論。
 ペースを握った試合で前半のうちに先制すると、もしかすると失点に対する危機管理が多少緩くなってしまうところはないか。そして、後半途中まで0−0で進んだ試合では、危機感が最後まで持続して無失点で終えることができている、ということはないだろうか。そのわずかな危機感の差が、勝点3か1か、はたまた0か、という結果の差になっているとしたら。

 今季のレッズの特長は、攻撃面ではコンビネーションの充実、点を取る選手が多彩なこと。守備に関しては攻から守への切り替えが速く、攻撃時のリスクマネジメントが強まっていること。また自陣に攻め込まれた際、相手との距離を詰めて良い形でシュートを打たせないようにもしている。
 失点の多くは、その守備面での特長が生かせていないときに起こっているのだが、それが前半先制したことに起因しているのだろうか。

 じゃあ前半は点を取らない方がいいのか。
 そんな弱気なことを言う気はない。前半先制しても、0−0のときの危機感を持ち続けるメンタリティーを身につければいいのだ。もちろん2点目、3点目を取る決定力があれば、試合を決られるのだが、それが入らなくても1−0で勝ちを収めるには、技術、戦術以上にメンタルの強さが要求されるように思う。

 さて、大量点で勝つ試合をいつも見たいと思っているけど、こんなことを書いたせいで、前半先制して1−0で勝つ試合も見たくなってしまった。
 とりあえず土曜日の仙台戦、勝ってくれれば、それでいいのだが。

(2015年8月18日)

  • BACK
  • 埼玉縣信用金庫 Top Pageへ
  • キャンペーン一覧
  • 浦和レッズ オフィシャルホームページ
  • ファンファンレッズ
 

Copyright © 2012 The Saitamaken Shinkin Bank. All Rights Reserved.