Weps うち明け話 文:清尾 淳

#916

過密日程

 20年以上前だが、今ほど忙しくなかったとき、1月〜2月の渡航費が安い時期に、毎年のようにロンドンに行っていた。イングランドフリークかと言えばそんなことはなく、初めて行った外国がイギリスで、それ以外の国は慣れていないから一人で行くのが怖かった、という方が当たっている。
 で、もちろんサッカーを見るのだが、毎週土曜日だと思っていたら、ウイークデーにもけっこう行われていて、10日間ぐらいの間に、土曜、水曜、土曜と3試合見られたりした。それもプレミアリーグが、だ。
 なぜかというと、チャンピオンズリーグなどの国際大会の影響で、試合が流れてくるという。またFAカップは同点の場合、PK戦で決着を付けるのではなく再試合になる(僕が見たときはそうだった)から、また試合が増える。そんなこんなで2月ごろになると、けっこう当初の予定になかった試合が水曜日に行われたりするのだ。毎日、新聞の「明日の試合」欄を見てから、翌日の観光スケジュールを立てていたものだ。

 そのころの日本では、Jリーグ、ナビスコ杯、天皇杯の予定が、変更の候補も含めてきっちり決まっており、リーグ戦の消化数がチームによって違うことなど、ほとんどなかった。
 しかし今はヨーロッパ並み(かどうかは知らないが)に、ACL出場チームの勝ち上がり動向で、リーグ戦が動くこともある。なかなか日本勢がACLの上位まで勝ち進まないから、大きな違いは出ないが、昨季レッズとFC東京がラウンド16に進んだことで、この2チームの消化数が2試合少ない時期があった。それを消化したのが6月下旬の5連戦だった。

 当時は、「この暑い時期に中2日、中3日が4試合続くのかよ」と文句を言いながら「これもACL出場チームの宿命」と考えていた。
 そしたら今回は、当初の予定が中2日、中3日の5連戦である。シーズンが始まったばかりだし、暑い時期ではないから、選手の体力的にはまだ大丈夫かもしれないが、中国リーグも韓国リーグも今週末に開幕することを考えると、日本の日程はACL出場チームに厳しいものだ。
 ACL出場チームのことばかり考慮するわけにもいかないだろうが、グループステージは6試合の短期決戦であることを考えると、あと少し配慮があってもいいように思う。特に、ACLに出場する2チームが戦うスーパーカップを、グループステージ初戦の3〜4日前に行うのは、主催者としても苦渋の決定なのだろうが、日本がアジアで勝つための後押しには、ほど遠い。

 そんな恨みもモチベーションにして(そしてこのコラムの更新を犠牲にして)、こなしてきた15日間も明日で終了。レッズはACL開幕2連勝で、まだ何も決まっていないが、グループステージ突破に向けて良い位置にいる。ノックアウトステージに進出して勝ち進めば、リーグ戦のスケジュールも変わってくる。シーズン開幕当初と違い、後半に入ってからの過密日程は苦しいが、それこそ勝っているからこその悩みだ。
 
 冒頭の、流れてきたプレミアリーグの試合。サポーターたちはそういう誇りを持ちながらウイークデーの試合に出掛けていったのだろうか(相手チームには迷惑かもしれないが)。

EXTRA 
 シーズン後半、リーグ戦もACLも上位にいてこそ、忙しい満足感を味わえる。そのためにも明日のホーム開幕戦で、Jリーグ今季初勝利を挙げねばならない。

(2017年3月3日)

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