Weps うち明け話 文:清尾 淳

#923

終わってからだけど

 監督や選手からすると「試合が終わってから、ああすれば良かった、こうすれば良かった、と言われても…」という気持ちになるだろうし、僕自身もメディアや個人の論評を読んでそう感じることもある。
 だから、負けた試合の後であれやこれや言うのは、答えを見てから回答用紙に書き込んでいるようで、好きではないのだが、今回はあえて。

 6月18日(日)の磐田戦。
 立ち上がりの守勢から徐々に主導権を取り始めたが、前半36分に先制された。43分に阿部のゴールで同点に追い付いたときは、キャプテンの初ゴールでもあるし、久々に見た「阿部のニア」(ジェフ時代の阿部にやられた記憶がある)がうれしかった。
 一方、1−1で迎えたハーフタイムには一抹の不安を感じていた。
 今季のリーグ戦で、先制された6試合のうち逆転勝ちしたのは新潟戦の1試合だけ。あとは負け(横浜FM戦、大宮戦、鹿島戦、柏戦)か引き分け(G大阪戦)と、圧倒的に分が悪い。これを今日こそ払拭したいが…。
 後半11分、阿部が勝ち越しゴール。興梠に当てて自らエリア内に入っていき、レッズらしいコンビネーションで決めた。

 このとき僕自身が記者席で「これでよし」と思っていたのだから、今さら何を言うか、と自分でも思うのだが、2−1にした後、もう少し後ろに人を残す試合運びの方が良かったのではないか。
 今季は先制したらたたみ込む攻撃ができているのが特長であり、それが大量得点の背景でもある。3点目を取りに行くのはセオリーのようにも思えるが、1−0ではなく2−1なのだ。1失点はセットプレーでの連係ミスで取られたもので崩されたわけではないとは言え、ずっと主導権を握った上で先制した試合とは違う。ましてや2試合勝ちがなく、絶対に勝たなくてはいけない試合なのだ。2−1でガチガチに守れとは言わないが、攻撃のときにパスミスからボールを奪われても、しっかりカバーできるような布陣にしていたって、攻撃は続けられたはずだ。
 
 試合が終わってからでは、何とでも言える、というのを承知の上で、あの時間帯は、「2−1の勝利」をベースにしながらボールを保持し、できれば3点目を狙う、というスタンスの方が良かったと今は思う。
 今季、3点、4点、時には7点取る攻撃力は素晴らしいものがあるし、その成功体験があるから、2−1と逆転したときに一気にリードを広げようとするのはよくわかるし、間違いとは言い切れない。だが、1シーズン通して同じ調子を続けられないのは、どのチームも同じだ。そのときの自分たちの状況をしっかり把握して、ときには勇気あるブレーキを掛けることも必要だと思う。F東京戦は1−0だったが、そういう試合運びで勝てたのだし。

 間に天皇杯を挟むが、リーグ戦では次節の鳥栖戦で、勝ちにこだわり抜いた試合をして欲しい。

(2017年6月20日)

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