Weps うち明け話 文:清尾 淳

#929

ホームゴール

 声量がいつもとはっきり違っていた。
 決して“ぎっしり”ではない北ゴール裏。それでも「威風堂々」のあとの「We are REDS!」は、ふだんのそれよりも大きく聞こえた。 

 第1戦1−3を受けての準々決勝第2戦。
 相手は今季公式戦2敗している川崎フロンターレ。
 いろんな要素があったのだろうが、最大のキーワードは「ACL」だったと思う。
 どのチームよりも早くアジアと世界を強く意識していたのはレッズサポーター。それこそ、国内チャンピオンになる前から「アジア」を口にしていた。国内三大タイトルを獲得したのは、Jリーグカップが03年、天皇杯が05年、リーグ戦06年と、他クラブの後塵を拝したが、ACLを獲りアジア王者として世界と戦ったのは浦和レッズが日本で最初のクラブ。その誇りは持ち続けている。

 与えてはいけないと誰もが思っていた相手のアウェイゴールを、あっけない形で献上してしまった。
 関係者が青ざめた、その直後、キックオフからの攻勢を思い出させるチャントが再開した。それがチームに勇気を与え、矢島のスルーパスと興梠の同点ゴールを生んだ。
 第1戦のアドバンテージに頼り、数的不利な状況を、後ろを厚くすることで解決しようという川崎Fの試合運びに対し、焦らず攻撃を続けるチームのスタンスと、応援のテンポも合っていたと思う。全ての流れが、レッズの2点目、3点目、4点目につながっていた。
 試合後には、約2時間前に倍する大きさの「We are REDS!」が鳴り響いた。

 アウェイゴールが注目されるホーム&アウェイ方式のノックアウトステージ。今回も武藤が挙げた第1戦のアウェイゴールが、相手に打ち込んだくさびとなったが、最終的には川崎Fが等々力で挙げた3点と、レッズが埼スタで挙げた4点、言わば「ホームゴール」が生んだ勝利だった。
 自分が見てきた約1200試合の公式戦の中でも、2017年9月13日(水)のACL準々決勝第2戦は、感激の度合いで言えば最高レベルの一つに数えられる試合だった。

(2017年9月15日)

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