Weps うち明け話
#104
歓迎セレモニー
 ブルズカップには行かなかったが、指宿キャンプには行ってきた。
 でも16日の初日に行って、19日の早朝に戻って来た。MDPのEXTRAの製作でどうしても帰らないといけなかった。まだ結果は知らないが、19日の午後に予定されていた練習試合が見られなかったのは本当に残念。ゲーム形式の練習を見た感じでは、代表6人に達也、長谷部、セルヒオがいなくても、かなり面白かった。練習試合だとどんな感じになるのか。後ろ髪を引かれる思いで鹿児島から飛行機に乗った。引っ張る髪がないだろ、という突っ込みはお約束過ぎて笑えないよ。

 指宿は2002ワールドカップで、フランス代表がキャンプ地にしたことでも知られ、日本代表チームが強化合宿を行うこともあるが、実はサッカーチームが指宿をキャンプで利用したのは、95年オジェック監督時代のレッズが初。今回は5年ぶりの利用となるが、オジェックがレッズに戻りキャンプ地も復活ということで、縁を感じる。
 17日の朝、鹿児島県と指宿市が歓迎の意を表して、特産品(黒豚とフルーツ)と花束を贈呈するセレモニーを開いてくれた。そこで県観光課長と指宿市長が述べた挨拶は、レッズが指宿サッカーキャンプの草分けであることやオジェックが当時の監督であること。レッズがJリーグチャンピオンであり、今季ACLに出場すること。そしてクラブワールドカップに出る可能性も持っていること、などレッズの状況を的確に織り込んだものだった。レッズサポーターが聞いて別に真新しい事はなかったが、こんな浦和から遠く離れた地方の、サッカー関係者でもない人から、間違いの一つもない挨拶を受けたことが、逆に新鮮に感じた。ほら、昔は鹿児島市長に「浦和ダイヤモンドレッズ」とか言われたじゃない。鴨池で。
 埼玉県内で開かれたレッズの優勝祝賀パーティーでさえ、天皇杯を「天皇賞」、ガンバ大阪を「大阪ガンバ」などと間違える登壇者もいるというのに。
 南国の観光地にとってプロスポーツチームのキャンプは経済効果や宣伝効果が大きい大事なイベントだから、行政も丁寧な対応を心がけているんだな、と思った。

 観光課長はあいさつをこう結んだ。
「世界一になって、指宿に戻って来てください」
 う。ストレートな言葉がかえって新鮮だった。
(2007年2月19日)
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