Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#135
新春
 明けましておめでとうございます。今年も浦和レッズと「うち明け話」をよろしくお願いします。今年こそ定期更新に努めます。

 正月の挨拶で一番好きなのが、この「明けましておめでとうございます」という言葉だ。かつて年賀状を1通1通毛筆で書いていた頃(決してうまくはないが)、この言葉が一番形が取りやすかったのだ。謹賀新年とか賀正という漢字だけの言葉は、何だか挨拶っぽくなくてあまり好きではない。
 それと子どものころ、不思議に思ったのが「謹んで新春のお慶びを申し上げます」とか「迎春」という言葉。僕の育った石川県は冬は寒く、今でこそ大雪はないが、正月はたいてい周囲が白かった。どこが春だよ、真冬じゃないか!と親に来る年賀状を見て、大人はわからん、と思ったものだ。
 かつての日本と今とでは暦が違い、今の2月中旬ぐらいが元旦だったと聞いたのはだいぶ後だ。昔の日本人は季節感覚が敏感で、四季の移ろいで時間を決めていたから、寒い冬が終わったとき、すなわち春の始まりが新しい年の始まりでもあったのだ。
 うちの田舎では、年末よりも2月上旬に餅をいっぱいついたり、いろんな伝統行事がみんなカレンダーより1ヵ月遅れだったのも、なるほどと理解ができた。実際、4月3日のひな祭り、6月5日の鯉のぼり、8月7日の七夕と、いわゆる「節句」は全部1ヵ月遅れだったと思う。

 今は2月末くらいから暖かくなるが(関東では)、月でいうと「春」は4月のイメージだ。それと学校や多くの会社が4月から年度が始まり、日本の四季を春夏秋冬ということから、いろんなスタートは4月という感じがある。浦和の県庁通りが、新しいスーツに身を包んだ若者であふれるのを見ると、「ああ、また新しい1年が始まったな」という意識は、1月4日に会社の年頭式に出たときより強かったものだ。
 ところが、最近は感覚が違う。大きな原因は埼玉新聞社を辞めたことで、4月〜3月の「年度」という縛りがなくなったことかもしれない。そして選手の移籍話や、新しいシーズンの日程に従ってスケジュールを決めるのが1月半ばからだから、僕にとって1月は新年であり、新シーズンのスタートとなっている。
 それでもここ2年間は1月1日までめいっぱい仕事をしていたので、さすがに1月の中ごろまではゆっくりさせてもらっていたが、去年は天皇杯が早々と終わり、しかも12月16日にCWC3位というクライマックスがあったため、気分的な仕事納めが早くきた。本当はユース、ジュニアユース、レディースと28日までかなり忙しかったのだけど、やはり気分はトップのスケジュールに左右される。去年は何人もの人に「清尾さん、今年の年末年始は田舎でゆっくり過ごせますね」「年末のうちに石川に帰れますね」と言われた。それが実はあまり「良いこと」ではないと思ってはいるが、それならそれでこういうメリットもあるじゃないか、とでも言いたげに。レッズが天皇杯の決勝に行ったときの僕の正月の過ごし方を2年連続公表してしまったから、みんな知ってるようだ(でも、僕の田舎は石川県加賀市塩屋町で、福井県や富山県ではないからね→複数の人!)

 そんなこんなで今年は例年より今年は休みが早く取れた。もう十分だ。チームの始動はいつもより遅いらしいが、クラブは今日からスタートしている。レッズの会計年度は2月〜1月だが、シーズンはもう走り出した。Jリーグチャンピオンの奪還と、アジア王者の死守、そして世界へさらに大きく足を踏み出すための準備を始めている。いや強化部門のスタッフは先週から動き回っていたかもしれない。出るにせよ、獲るにせよ、レッズの移籍は大きな出来事だから。これで最後なのかどうかも不明だが、高原獲得内定の発表もあった。
 今年のJリーグ開幕は3月の第2週。ホームは第3週からで、ここ2年間より時間はあるが、うかうかしていると2ヵ月なんてあっという間だ。試合が始まってしまえば、じっくり準備をする暇はない。
 特に2007シーズンはそれを実感した。スタート前に勝負のかなりの部分は決まる。そのことを肝に銘じて、浦和レッズの2008シーズンに入っていこう。
(2008年1月7日)
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