Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#141
コンビネーション
 グアムに来て11日目が過ぎた。このうち到着日は軽く体を動かしただけ。翌日以降の10日間のうち、2回の練習試合の翌日は午後練習がオフ。あとは毎日午前、午後の2部練習だから、昨日までにトータル19回の練習があったことになる。
 シーズン前のキャンプを最初から最後まで取材するのは今回が初めてということもあって、練習メニューを整理してみようと思い立った。まだ途中経過だが、これまでの19回の練習のうち、11人でのゲームをやったのが、練習試合が2回、紅白戦が3回(うち1回は21日午後の10人対10人)。計5回だ。それ以外にミニゲームが2回あるが。

 これって少なくないか?高原、エジミウソンが新たに加わり、アレックスが復帰したレッズ。もちろんフィールドプレーヤーでは近藤や新加入の3人もいる。新しいメンバーになってコンビネーションを良くしていく必要があるんではないか。ふと心配になった。
 そこで昨日、高原に聞いてみた。11人でやる試合形式の練習が多くないですが、コンビネーションに不安は?
 彼の答えはこうだった。

 「フィジカル面がちゃんとしていないと、コンビネーションといっても、思うようにできないですからね。この時期は1年間やれる体を作る時期ですから、これでいいと思います」

 はは。すみません。素人考えでした。高原さん、これからもよろしくお願いします。
 高原の答えが返ってきたとき、僕は即座にオフト監督が02年に就任したときのMDPのインタビューで聞いた言葉を思い出した。
 「試合で、最後まで頑張れ、と言ってみても、それだけの体力がないと頑張れないだろう?」
 そのときも、そうだよなあ、最後まで戦う強い気持ちは必要だけど気持ちだけでは戦えないよなあ、と感心したものだった。
 高い技術を持っていても、それが百パーセント発揮できる状態の体がないと意味がない。しかも2〜3人の敵に囲まれた状況とか、トップスピードで走っているときとか、89分間プレーした後とかいう厳しい環境の中でも、持っている技術を発揮できないといけない。
 それを可能にするのは1にも2にもフィジカル面の強さ、ということになる。そして、2週間に3試合、というようなスケジュールの中では、上げて落としてという期間が必要なフィジカルトレーニングは、なかなか集中して行うことができない。
 このキャンプはそのためのものなのだ、ということをあらためて認識した。
 やっぱりちゃんと自分でサッカーをやったり、指導者の勉強をきちんとしたりしないと、覚えたことをすぐに忘れてしまうなあ。

 11日間で、日焼けしたり無精ヒゲが伸びたり(こんな写真、MDPに使えないだろ。ヒゲ剃ってよ○○)という以外に、選手の風貌が明らかに変わってきた。痩せてきた、というか体が締まってきたのだ。相当疲労が溜まっていると思う。だが、これが今年1年間戦うための重要な変化なのだろう。
 今回、キャンプのフル取材に来て良かったと実感した。さあ、あと2日半、5回だ。
(2008年2月22日)
〈EXTRA〉
 今回、2週間のグアムキャンプにフルで来た理由は2つある。
 一つは、必要性から。これまでキャンプ取材に来る理由は、開幕前に発行するMDP増刊号の取材のためで、キャンプの取材をするというよりは、この期間に選手の写真を撮ったり今季の抱負を聞いたりするのが目的だった。だから5日から1週間もあれば仕事は終わった。しかし今回は、MDP増刊号の取材以外に、クラブの日常の広報活動の手伝いも要請されたので、最後までいることになったのだ。
 もう一つは、可能になったから。これまでは、その増刊号の製作があったから、早めに取材を終えてさっさと帰らないといけなかった。しかし去年から頑張ってくれていたMDP編集の相棒が1年の経験を積んで、偉そうな言い方をすれば「留守を任せて大丈夫」になったからだ。もちろんデジタル写真やインターネット通信のおかげでもあるが。
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