Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#208
8日までですが
 子ども用の小説などを読んでいると、たまに挿絵が出てきた。なまじ挿絵があると、小説を読んで自分で光景を想像するという、子どもの成長に有益な行為の妨げになるから、ない方がいいんだ、と友人に言われたことがある。聞いたときは、なるほどなと思ったが、その半面、一枚の挿絵からさらに想像力を働かせるということもあるだろうし、挿絵自体も見ていて楽しいから、どちらが正解なのかわからない。

 そんなことを考えたのはもう30年くらい前で、それから特に探求してきたわけではないが、昨日、逆はどうなんだろう、と考える機会があった。
 逆というのは、絵、あるいは写真だけで何かを表現するのに、文章は邪魔になるのかどうか、ということだ。
 僕は、なまじ文を書く仕事もしているから、写真だけで何をアピールするということをあまりしない。そういう自信がないからというのが、最大の理由なのだが、写真に文章をつければ見る人に理解してもらいやすいだろう、という考えもある。
 だが、説明も何もない写真が、見る人の想像をかきたてるということもあるわけで、それには撮影者の意図と写真の力が必要だ。撮影者の意図を見る人が感じ取れるかどうかが勝負どころなのかもしれない。

 去年から浦和レッズのオフィシャルメディアグループの仕事をしている、甲斐啓二郎さんの個展を昨日見に行った。甲斐さんは、サッカー専門カメラマンということではなく、幅広い活動の1つとして、レッズではホームゲームを中心に撮影している。主なメディアは朝日新聞の「Reds Tomorrow」だが、作品はフレキシブルに使われている。
 本人にとって2回目となる今回の個展は、若いボクサーの素顔を撮ったものだ。これ以上は言わない。新宿のギャラリーで、11月8日(日)までやっているので、機会があったら見に行ってほしい。詳細は下記参照。たいてい本人がいるから、この人埼スタで見るわ、と思い当たるかもしれない。清尾に聞いて来ました、と言っても何もおまけはないが。

http://ridge-t.com/
(2009年11月5日)
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