Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#224
定点観測
 合間を見て何か書こうと思っていたら、いつの間にか金曜日の夕方。2010年の3週目にして週1回更新をサボるわけにはいかないので、あわてている。
 宮崎キャンプは明後日までだが、どうやら一度も雨に遭わずに終われそうだ。さすがにスポーツキャンプのメッカだけのことはある。

 昨年と同じ時期、同じ場所でのキャンプということで、いろいろと比べやすい。気がついた昨年からの変化を報告しよう。
 まず去年は期間中一度もなかったオフが今回は2回もあった。今日の午後がオフでなかったら、このコラムを書く時間もなかっただろう。それは監督が選手の疲れ具合を見て判断しているのだろうが、推測すれば、昨年は始動して行った体力測定の数値が低くて愕然とした監督が、これじゃいかんとビシビシ鍛えたのが、1年経って数値が改善され、そこまでハードにしなくても良くなったのかもしれない。

 去年は3回だった練習試合が4回あるというのも変化といえば変化。しかも今回はプロチーム、それも昨季のJリーグでレッズより上の順位だったサンフレッチェとも対戦したのだ。去年は開幕前にJ1のチームとやったのは、直前の大宮戦だけだった。今季は、宮崎キャン王の後も、J1チームとの練習試合が組まれているという話も聞く。これも新しい取り組みを始めて1年経ち、選手たちにパスの意識を植え付けることが主眼だった時期から、同等の力を持った相手に対してそれを行使していくという段階に来たということかもしれない。

 去年のシーズン中、試合を見ていて、攻撃での課題は「勝負のパス」を出すことだと思っていた。ボランチがボールを持つ、原口が左サイドのスペースに走る…、ボールは出ない。二列目にボールが当てられる、高原がラインの裏へ抜け出す…、ボールは出ない。そういうシーンを何度も見た。全てが全て出していればチャンスになったかといえば、それはわからない。しかし、出さなければチャンスにはならない。
 勝負のパスを出すことは、ボールを失うリスクも負うことになるが、リスクを軽減するのが精度と連携だ。指宿での二次キャンプを経て、勝負のパスを出せるチームになって欲しいと思うが、それを推進するのが柏木陽介だと感じた。練習試合での柏木の動きは、明らかに勝負のパスを自分に要求しているし、自分がボールを持ったときには勝負のパスを考えている。彼の存在が周りの選手もそういうふうに変えていくのではないか、と感じた。
 去年のキャンプでは新戦力はユース出身の新人だけだった。それはそれで新しいムードもあったが、今季はチームに新風を吹かせるだけでなく、これまで頭ではわかっていてもなかなか踏み出せなかった攻撃の次の段階へ、チームを牽引していきそうな選手が来た。

 たった1週間で断定的なことを言うのは憚られるので、推測調で書いてはあるが、それほど外れてはいないと思う。とりあえず宮崎キャンプ定点観測の報告まで。
(2010年1月22日)
〈EXTRA〉
 あ、もう一つ去年と大きく変わったことが。取材陣の数が半減したこと。これは、どう判断すればいいのか。日本全体の経済状況も反映していることは間違いないが、ここ2年のレッズの成績も少なからず影響しているだろう。でも、この大きな変化がチームの強化に影響を与えるかと言えば、そんなことはないと思うので、本文では報告しなかった。
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