Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#228
指宿にて
 15日の朝から指宿キャンプに来ている。
  一昨日、昨日と練習試合が2回あって、今日17日の午後練習はミーティングに変更された。どうやらキャプテン選挙をやるらしい。
 この二次キャンプでの練習試合から、前後半で選手をそっくり入れ替えるということはなくなり、90分フルに出場する選手が増えていった。
 蔚山現代戦、ファジアーノ岡山戦の結果と内容はオフィシャルに詳しく出ているから繰り返さないが、2試合終えて心に残ったことをいくつか書いておく。順不同。

 まずロビーが蔚山戦で90分フル出場し、多くの攻撃の場面に顔を出していたことがうれしかった。2得点も挙げたし、彼がこのパフォーマンスをシーズン中も維持してくれたら、と思う。相手の選手と激しくやりあっていたのにはハラハラしたが。ちなみにフィンケ監督は、「日本と韓国の試合は代表戦でもそうだったが、こういう試合になりやすい」と言っていたが、それはブラジル人のロビーにも当てはまるのか?

 高崎が岡山戦で2ゴールを挙げた。レッズからJ2のチームにレンタル移籍させ、そこで経験を積ませて戻し、レッズでの活躍を期す、という選手強化の一つの方針があるが、残念ながらまだ成功例がない。高崎がレッズでゴールを挙げ、常に試合に絡むようになれば、この目論見が成功する初めてのケースになる。そう言えば大原での栃木SC戦でも得点したな。J2を相手にしたときの力はもう十分わかった。次はJ1からのゴールが見たい。

 岡山戦で高崎の2点目をアシストしたのは宇賀神。左サイドからの鋭いグラウンダーのクロスにドンピシャのタイミングで飛び込んだ高崎が決めたのだが、まさにこれがウガの持ち味。サイドを上がるスピードを殺さずにそのまま中へ入れるクロスは、ゴール前に入る選手にとってタイミングが取りやすいし、見ていても気持ちが良い。栃木SC戦でも左クロスで高原のゴールをアシストしている。宇賀神は知ってのとおりレッズユースから大学へ進み、そこからレッズ入りした初めての選手。彼がJリーガーとして活躍することは、直輝たちとはまた違う意味でアカデミーセンターの選手たちの希望となるはずだ。

 宮崎キャンプの初日にケガしてから別メニューが続いていたマシュー・スピラノビッチがついに練習試合デビューした。蔚山戦のラスト15分程度と岡山戦の前半45分だけで、派手な空中戦はあまり見られず、後ろでしっかり回し、前につなぐというプレーが多かったが、DFは派手さよりも確実さが大事。戦う場面でどんなプレーを見せてくれるかはこれからだが、とにかくこれで開幕先発候補が1人増え、前線だけでなくDFラインも競争が激化するだろう。

 DFラインといえば、ユースの岡本拓也は蔚山戦でセンターバックを75分(後半スピラと交代)務め、翌日の岡山戦では右サイドバックで先発した。2試合連続先発したのは岡本と達也だけだが、達也は蔚山戦も岡山戦も前半だけで交代し、2日間で計90分だったのに対し、岡本は2戦目の岡山戦で90分フル出場。しかも運動量の多い右サイドバックで、攻撃参加も目立った。さすがに疲れたと見え、後半になると監督がタッチラインに立って交代の指示をするたびに、「あ、俺かな?」という表情をしていた(笑)。岡山が最後に得たPKは、右サイドから中に切れ込んだ相手に岡本が手を出して倒してしまったものだが、正直ヘトヘトで身体が動かなかったのだろう。本人も「最後は全然動けませんでした」と苦笑いしていたが「使ってもらえるのはうれしい。アピールのしどきだと思った」と頼もしい。フィンケ監督は「岡本をずっと見てきて長い時間でもやれると思った」と言っていた。

 ケガが長引いていた代志也が復帰し、10日ほど別メニューだった細貝も、どうやら問題なさそうだ。また平川や達也のプレーが好調なときに戻ってきているし、今季力強いコメントを残しているセルヒオが、言葉だけではなくプレーの質でもワンランク上がった感じがすることなど、見どころの多い2試合だった。残念なのは峻希、高原、ファイサルが違和感で試合を回避したことか。試合には出なかったが、右足を痛めていたサヌの状態がだいぶ良くなり、今日はダッシュを何本も繰り返した後、シュート練習やロングキックの練習もしていた。復帰というか、合流も近そうだ。梅崎と直輝もチームと一緒に過ごし、リハビリに励んでいる。

 明日の磐田戦は、45分×4本つまり2試合分だそうだから、やはり多くの選手が90分プレーするのだろう。監督も、「誰が90分戦えるか見極めなければならない」としているし、「自分が公式戦のメンバーとして外せない選手であることを、練習や練習試合で証明しなければならない」と僕たちに言うのだから、選手たちにもハッパをかけているはず。2試合ぶっ続けの取材は初めてで疲れそうだが、明日は楽しみだ。
(2010年2月17日)
〈EXTRA〉
 レッズサポーターの関根秀星さんが、絵の個展を開いている。関根さんは、スタジアムでビジュアルサポートをするときのデザインなどを設計する役目を負っており、画家を目指している若者。力強い人物画が得意で、今回の個展ではサッカー選手を描いた作品が、展示とファイリングで鑑賞できる。
 2月21日(日)まで、東急東横線・代官山駅から徒歩5分のところにあるカジュアル・ファッションの店の一角で開催されている。興味があれば、ぜひ。
 ちなみに僕は、この個展がなければ、代官山というところに行くことはなかっただろう。渋谷から一駅だと初めて知った。

○関根秀星 個展「静寂」
2月2日(火)−2月21日(日)
渋谷区猿楽町24-1 代官山ループ2 B1
「HANJIRO DAIKANYAMA」
12時〜20時
http://www.hanjiro.co.jp/
シュート練習するサヌ(17日) 試合に初めて出場したスピラノビッチ(蔚山戦)
岡山戦でゴールする高崎(2点目) 高崎のゴールをアシストする宇賀神友弥(岡山戦)
2日間で165分プレーした岡本拓也、左は実戦復帰の西澤代志也(岡山戦) 力強くウォーキングする梅崎(17日)
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