Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#307
諸刃の剣
 正念場だ。

 この言葉はいつでも使えるような便利さがあるが、今季のレッズはこれからの半月がまさしく正念場だ。
 大宮とのナビスコ杯2回戦に勝ったことで、10月2日(日)のアウェイG大阪戦のあと、中2日でアウェイC大阪戦が決まった。チームがずっと在阪になるのは当然だろう。準々決勝でC大阪に勝てば、9日(日)にホームでナビスコ杯準決勝(G大阪か磐田)がある。さらに、天皇杯2回戦は12日(水)に行われることになっている。
 2日、5日、9日、12日と試合をした後に大宮とのリーグ戦、と「#303」でも書いたようにハードな日程だ。「C大阪に勝てるはずがないから9日の試合はないよ」と言う人もいたが、たしかにマルシオが出場停止、原口が日本代表で不在というチームが、果たして長居で勝てるかと言えば簡単ではない。いっそ、そこで姿を消した方がリーグ戦での残留争いのためにはプラスじゃないか、という考えもあるだろう。

 だが戦う選手も、闘うサポーターも機械ではなく人間だ。疲労は確かに大敵だが、勝利することによる気持ちの高揚は無視できないプラス要素になる。たとえば28日(水)のナビスコ杯2回戦第2戦は、0−0でも1−2でも1−3のスコアでも勝ち上がれた。だが、大宮との試合に勝つことで、8月14日以来忘れていた勝利を味わうことができた。これは明後日のG大阪戦に向けて、プラス材料になる。
 同様に、C大阪に勝って05年以来のナビスコ杯4強にコマを進めること、さらに9日も勝って決勝に進むことは、身体の疲労を補って余りある精神的作用があるだろう。諸刃の剣のようなものだ。

 ケガ人も増えてきている今、9月24日(土)の鹿島戦から数えて22日間で7試合というタイトな日程をこなすには、多くの選手の力が必要だ。28日の試合で何人かの選手を入れ替えたのは、当然疲労を考えてのことだろう。そこで1失点はしたものの勝てたことは、先発した選手にとって自信になり、リーグ戦でも行けるぞ、というアピールになる。考えれば考えるほど、今シーズン最大の正念場だ。
 諸刃の剣は危険なものかもしれないが、その剣で自分を傷つけるのではなく相手を倒すために使う。そのために全力を傾注しなくてはいけない時期だ。
(2011年9月30日)
EXTRA
 残留争いといえばもちろん1999年を思い出す。わが清風庵のホームページにも「99.11.27」に関するサポーターの手記を特集しているコーナーがある。
 だが、僕はもう一つ思い出す年がある。それは2001年だ。第1ステージはまずまずの成績だったが、小野伸二が移籍し、さらにチッタ監督が辞任してからというもの勝点が伸びず、とうとう残留争いという言葉がちらつくようになってしまった。
 あのとき、サポーターは「上がったばっかりでまたかよ、ふざけんな!」という気持ちを抱きながら、この時期は残留がプライオリティーのナンバーワンとばかり、応援を続けていた。そして何とか残留が確定したのが、ラス前の前、第2ステージ第13節の柏戦だった。第14節、アウェイのC大阪戦を挟んで、最終節のホーム名古屋戦は、スタンドがクラブを非難するダンマクであふれた。みんな残留が決まるまでは言いたいことを我慢して闘っていたのが、一気に噴き出した感じだった。
 今も同じ状況にあると思う。今季のチーム強化の失敗は明白だし、その原因が単なるアクシデントによるものではないこともはっきりしている。クラブは、残留の戦いに全力を尽くすと同時に、それが終わった後の総括にも真正面から当たらなくてはならない。
(2011年9月30日)
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