Presented by 埼玉縣信用金庫
Weps うち明け話
#324
望年会で語ったこと
 先週から、サポーター望年会、レッズフェスタと、1日がかりのイベントが続いた。そして昨日8日は、2008年から出演させてもらっているNHKさいたま放送局の「週刊☆サッカー王国」の関係で「NHK地域放送文化賞」をいただくことになり、その授賞式に出席した。
 本来なら、望年会で1本、フェスタで1本書いてから、昨日のことを書かないといけなかったのだが、月曜、火曜と時間がなくて、3つもテーマがたまってしまった。で、まずはこれ。

 初めて2月4日という、シーズン開幕前に行ったレッズサポーター望年会。年が明けてから他人に「その日はサポーターの『ぼうねんかい』なので」と言うとき、若干の照れがあった。だが年末でなく、あと1か月でJリーグ開幕というこの時期こそ、本当に今年を良いシーズンにしたい、と望む気持ちが強いから、このネーミングがふさわしいように思う。同じ「のぞむ」でも新シーズンに「臨む」という考え方もあるが「臨年会(りんねんかい)」だと、なんだか仏教的な響きに聞こえてしまうので、やはり「望年会」でいこう。
 その会でみなさんに言ったことを書いておこう。

 1月から、ミシャ監督の記者会見、新加入選手の記者会見、始動、阿部勇樹の移籍、宮崎キャンプなどがあり、そこでのコメントや実際の練習、初めてミシャ監督の指導を受けた選手の感想など、オフィシャルだけでなくいろいろ報道されている。概ね、「好感触」という表現が当てはまりそうだ。それに関しては、僕自身が宮崎キャンプに行っていないので多くを語れないが、「レッズ、良いんじゃないか」と書かれて悪い気はしない(報道で気分を左右される自分もどうかと思うが)。おそらく多くのサポーターもそうだろう。だけど。
 喉元過ぎても熱さを忘れず、と肝に銘じたのは去年のことだ。何となく今年のチームは良さそうだぞ、というだけで忘れてはいけないことがあるはず。
 クラブは本当に確信を持って今のチーム強化を進めているの?ここ2年の停滞をどう総括しているの?ということだ。

 僕はこんな自分が嫌いだ。せっかくみんな、2012シーズンはこれで頑張ろう!と良い気持ちになっているのに水を差すようなことを言う。
 他人が言ったら僕自身が「いま、それ言うか?」と思うだろう。でも誰も言わなければ「これ、忘れてないか?」と手を挙げる。ああ、嫌な奴。

 去年の12月12日、オフィシャルサイトに掲載された「浦和レッズ 2011シーズンの総括」にこうある。
「『本当の意味で強くて魅力あるチーム』を構築し続けることを目的に、クラブと監督の目標や役割を共有する等チームマネジメントを育みながら長期的にチーム作りに取り組んでいくことを『レッズスタイル』と表現してきました。実際のピッチ上での戦術は、チームや試合の状況によって柔軟に対応するものの、勝利への執念をベースにイニシアチブ(主導権)を重視した闘いを目指すものです」
 レッズスタイルってそういう意味だったのか!とびっくりし、「表現してきました」と「そんなの前からずっと言ってるじゃん」と言わんばかりの文言に違和感を覚えたが、まあそこまでは突っ込まない。「勝利への執念をベースにイニシアチブ(主導権)を重視した闘いを目指すもの」という、昨季発信されたフレーズを今後は柱に据えるのだな、と納得した。「人もボールも動く」という表現はもう跡形もなくなった。もっとも今季はそれを強く求める監督のようだが。
 だけど、この総括っていつ書かれたものだ?ミシャ監督が翌シーズンの指揮を執ることが前提となって書かれているが、もしも、岡田武史さんがレッズの監督になっていても、同じことが書かれたのだろうか?
 去年の11月初旬にミシャ監督が広島との契約を終了することが明らかになった時点で、ミシャ氏と交渉を始めていたのなら、2011年の反省の上に立って軌道修正、というか軌道を元に戻すということで一貫性が見えなくもない。だけど岡田さんがレッズの監督になっていたら、それはそれで面白いかもしれないし、成績での期待もできたのだろうけど、一貫性とか整合性という面で疑問が残る。そのとき、クラブはどういう説明をしていたのだろう。

 新しい監督の下、チームが一丸となってやっているのに、蒸し返して申し訳ないが、そのことは指摘しておきたい。クラブは「好感触報道」に気分を良くするだけでなく、 そこに付箋がはられていることを忘れないで欲しいのだ。

 本当に、いつまでもこんなことをクドクドと言っていたくない。僕は政治の世界の野党のように、クラブのマイナス面を糾弾するのが仕事なわけではない。だから、過去のことを指摘するのはしばらくやめようと思う。
 今のレッズ、今季のレッズをどう盛り上げていくか、何をどう見たら面白いのか、不十分に思える部分はどうすれば改善されていくのか。それを発信していくのが僕の仕事だ。そして、みんなが一体となって感激を持ち帰れるスタジアム、ホームゲームを何度も作る。それが最大の喜びだ。今季こそ、その本業に全力で取り組みたい。
(2012年2月9日)
EXTRA
 こんな長い話を望年会でしたら、みんな退屈してしまう。実際には数分だった。
 望年会の後で行った実行委員の反省会で出た意見などを清風庵のホームページにまとめてあるので、興味のある方はそちらを。

(2012年2月9日)
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