Weps うち明け話 文:清尾 淳

#948

いきなりこの日程

 Jリーグの2018シーズン日程が発表された。
 ワールドカップイヤーとあって、事前キャンプも含め約2か月間、日本代表選手が不在になるため、その間のリーグ戦が中断される。5月19日(土)・20日(日)までにリーグ戦15試合とYBCルヴァンカップ6試合を行うというスケジュールになっており、2月24日(土)・25日(日)からの12週間に公式戦21試合が詰まっている。
 つまり12週のうち9週は、週に2回試合があるという計算になり、必然的に中2日の試合日程もあるし、ホーム3連戦もある。MDPは昨季終盤に、「ACL決勝第2戦48ページ(土)→Jリーグ川崎F戦32ページ(水)→Jリーグ最終節48ページ(土)」というMDP史上最強(最恐?)のホーム3連戦があったし、10月もホーム3連戦だった。しかし経験しているからと言って、気を緩めると痛い目に遭う。今から十分な備えをしていこう。
 ホーム3連戦よりも、平日の遠いアウェイの後、すぐにホームゲームがある方がやっかいだ。今季で言うと、「4月4日(水)ルヴァン広島戦(アウェイ)→7日(土)Jリーグ仙台戦(ホーム)」と「4月18日(水)ルヴァンG大阪戦(アウェイ)→21日(土)Jリーグ札幌戦(ホーム)」がしんどい。まあ、どの時期も楽ではないので、とにかく開幕前に相当な準備をして、開幕したら12週間緊張感を保ち続ける。予定が狂ったら速やかに、かつ現実的に対応する、という日々になりそうだ。

 そんな決意表明だか業務連絡みたいなMDPの話はともかく。
 今季は、序盤から連戦を勝ちながら乗り切るために選手のやりくりが必要になる。そういう観点でチームの陣容を見回すと、全体で言えば選手間の力の差が縮まったのではないか、と思われる。獲得したのは、新人の3人を除くと昨季J1のチームでほぼ先発を張っていた選手ばかり。
 たとえば、あなたの好みでいいからベストだと思われる11人を挙げてみて欲しい。そうすると、残りのメンバーでもポジション的に無理なく先発が組めるはずだ。
 もちろん新加入選手のフィット具合を無視した想定だし、昨季Jリーグで勝てなかった課題をどう克服するかという大前提もある。しかし戦力的には、余るほどではないにしろ、いきなりの過密日程を戦うだけの陣容はある、と思う。
 現実には、中2日だからといって、先発11人全員を刷新することはないから、選手の健康状態を見て入れ替えることになるわけで、堀監督が昨年就任したときに表明した「競争」がシーズン開幕から、とりあえず中断まで激しく繰り広げられることだろう。そして多くの選手に出番(数分とかでなく)が与えられることで、またモチベーションが上がる、という好循環になっていけばいい。

 昨季は開幕から21試合で、一度でも先発した選手は20人だった。今季はそれより多くの選手に機会が与えられるに違いない。問題は、彼らがその機会をどう生かすか、だ。

EXTRA
 それにしても、広島、G大阪、名古屋。ルヴァンカップは平日なのに、対戦相手がすべて日帰りできない地域というのはきつい。名古屋は試合が終わってすぐなら帰れるが、取材をしていると最終の新幹線に間に合わない。いっそ、そのまま長崎に向かおうかと思う。
 あれ?
 レッズを含めたCグループのこの4チーム。
 Jリーグオリジナル10で、リーグ優勝を経験し、降格も経験しているところ、という括りではあるまいな。

(2018年1月24日)

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