トピックス

「さいしんを知ってほしい」(3)〜初代理事長の想い(7)〜

・・・・・・初代理事長の想い(7)・・・・・・

●対談●

    村上義之助氏

平凡なことを非凡な努力でなす


ホスト 草柳大蔵
初代理事長:村上義之助氏

初代理事長:村上義之助氏


阿吽の気合いが何より大事

草柳 

 ところがここにきて、とにかく13年もつづいた高度経済成長を支えてきた条件が、すっかり様変わりになったと考えていいと思うんです。そこで、これからの低成長時代のなかで信用金庫は何を考えていけばいいと思いますか。預金者のなかにも団体ができたり、金融制度の面でも見直しがすすむでしょう。また金利の弾力化、自由化問題も出てくる。郵便貯金問題これありで、金融界には新しい戦国時代が展開されるんじゃないでしょうか。

村上

 そうです。むずかしい時代になってきました。うちの理事長なんかもきびしい時期にはいったということをよくいう。たしかにそうでしょう。しかしなんですね、だからってむずかしい理論がいるかというと、わしは必ずしもそうじゃないと思う。金庫経営にとって何よりも大事なことは、たとえば理事長と専務との「阿吽の気合い」じゃないかと思う。お互いにへだたりがあっちゃだめです。理事長と役員との間に阿吽の気合いがあって、お互い同士の気持ちがしっくりいってれば、たとえ経営環境が大きく変化したって、それを乗り切っていくだけの手立てが講じられますよ。学問も大事、理論も必要だろうが、むずかしい理論や大学の先生より立派なことをしゃべって職員にお説教したって、あんまり効果はないと思うんですよ。それよりかまあ、一杯のコップ酒でお互いにへだたりなく話し合ったほうが、どんなに効果があるかしれませんよ。
 阿吽の気合いがなくちゃだめですね。支店長と次長の間もこの気合いがあってはじめて仕事がうまくいく。むかしはよくわしも歩いたもんですよ。店長のところへいって、このごろどうだと聞くんです。なに預金がとりにくいか、よし一緒にいってみようってお得意先をまわったもんですよ。たしかにいまは、金庫の経営もくどくなってきました。店の数もふえたし、営業地域もひろがった。職員も大勢になりました。 しかし、だからといって、むずかしい理論が必要かといったら、わしは決してそうは思わない。

草柳

 なるほど。

村上  それともう一つ、闘魂がなくっちゃいけない。
草柳

 それにはどうすればいいですか。

村上

 やっぱりなんでしょうね、勉強じゃないですか。教師は生徒よりか7倍も勉強しなくちゃいけないと、むかしはいったもんですが、上に立つもんは、少なくとも、人よりか3倍勉強しなければいけないでしょうね。叙勲の祝賀パーティーなんかに呼ばれて何かしゃべろといわれたときには、わしは、「しゃれ気」と「色気」と「闘魂」―― この三つを人間は最後まで捨てちゃいけないというんです。いくらか俗っぽく聞こえるかしらんが、そういって帰ってくるんです。うちでも若いもんと話をする機会があると、よくいうんですよ。たとえからだは小田原提灯になったって、しゃれ気と色気と闘魂をなくしちゃだめですよ。

草柳

 なるほどね。これはこの道60年の、大ベテランの人生哲学、経営哲学ですね。

村上

 なんたって阿吽の気合いですよ。これが大事ですね。わしが学校の教員をやめたのは、一生懸命研究し勉強しても少したつと転任です。阿吽の気合いが生まれてとない。転任先は自分の母校で家から10分もあればいけるところです。つまり栄転ですよ。だが、一生懸命やったやつが何かの事情で動くということは、たとえそれが栄転でも、いやなもんです。もう少しやってみたかったのに動かされる。わしはそれがいやで教員をよしちゃったんです。

草柳

 お話を伺っていると村上さんは真実一路の人、真実一路の道を歩いてこられた方ですね。どうも、ありがとうございました。

<終>
『信用金庫』昭52・5掲載

  • 口座をひらく
  • 店舗・店舗外ATM情報
  • 資料請求
  • お問い合わせ・ご意見
  • 各種お申込み
  • よくあるご質問

  • 金利一覧
  • 手数料一覧
  • 外国為替相場
  • 投資信託基準価額一覧
  • マーケット情報
  • 商品概要説明書一覧
  • キャンペーン一覧
  • スマートフォンサイト/携帯サイトのご案内
  • コラム weps うち明け話
  • 浦和レッズ オフィシャルホームページ
  • ファンファンレッズ
 

商号:埼玉縣信用金庫 登録金融機関:関東財務局(登金)202号 加入協会:日本証券業協会

Copyright © 2012 The Saitamaken Shinkin Bank. All Rights Reserved.