僕の、海外でのサッカー体験なんて貧弱なものだ。でも海外リポートをするわけではなく、いろいろ思いつく材料にするにはそれで十分だ。見聞きしたことの量は関係ない。要するに強がりだが。
今年の2月7日から16日まで、レッドダイヤモンズ後援会のボランティアスタッフ海外研修ツアーに同行した。そのときにも思い付いたことがたくさんあるので紹介したい。まずは2月11日、ロンドンのウェンプレー・スタジアムでイングランド代表-チリ代表の国際親善試合を見たときの話から。でも試合のことがでてくるかな?
試合のキックオフは午後8時だった。6時すぎに地下鉄「ウェンブレー・パーク」の駅を出て歩いて行くと、道の途中から売店が並び出す。オフィシャルショップとプライベートのそれとの区別がよくわからない。日本ではスタジアムの周りにオフィシャル以外の店はない。東京体育館あたりでよく選手の生写真を売っているが、いわゆるヤミだし、生写真以外のグッズは見たことがない。
話は去年に飛ぶ。バーミンガムの近くにあるアストン・ヴィラのスタジアムでリバプール戦を見たときのことだ。試合の後、道に出ていた屋台を見ると、マンチェスター・ユナイテッドのTシャツを売っている。「あれれ?マンUは今日の試合に関係ないし、このあ
たりはアンチ・マンUの地域のはずだぞ」と思ってよく見ると驚いた。マンUグッズには
違いないが、すべて「おちゃらけTシャツ」だった。

イングランド アストン・ヴィラのスタジアム付近の屋台で。
ニット帽やピンバッジは「まとも」だが、Tシャツはすべて「おちゃらけ」(1997年3月)
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あのシンボルの三叉の槍を持った赤い悪魔。その槍の先が情けなく折れ曲がっている。
FREDとかいう名前の子供の悪魔がいじめられている。チーム名のロゴが入ったマフラーかと思ったら、微妙に違ったパロディだったり。種類も豊富だった。あれを着てオール
ド・トラフォード(マンUのホームスタジアム)に行く度胸は僕にはない。
カシマスタジアムで、アントラーズのマスコットの鹿(しかお君)がレディアを踏みつけている絵の大旗をみたことがあるだろうか。あれの、もっとひねりが効いていて、お下劣な内容の絵を想像してもらえるとうれしい。別にうれしかないが。
そのときは買う勇気がなかった。こんなものを持っていると、学生カバンに赤テープを巻いて歩いているのと同じじゃないか。たとえが古いか。日本に帰ってから「どうして買わなかったんだあああ!」と後悔した。日本でもマンUグッズは結構買えるが、あんなものは上野公園に行っても売ってない。今度見たら、ありたっけ買って帰りたい。
そう思っていたら、なんと今年の旅行中にロンドンのウェストハム・ユナイテッドのスタジアムでみつけた。屋台すらなく道に布切れを敷いて、遠慮がちに売っていた。何となく匂いがして、見るとTシャツの胸にはアレックス・フォーガソン(マンUの監督)の大きな似顔絵の額に狙撃銃の照準が当たっている。そして「 I HATE MAN.U」(
マンUは嫌いだ)の文字。あまり直接的すぎて面白くなかったが、それ1種類しかなかったので買った。高かった。結局マンU嫌いのレッズサポーター、Fくんにあげた。
何の話だ。そうだグッズだ。続きは次回。