さいたまと
ワールドカップ





COLUMN●コラム


#097
日本平でのもうひとつの出来事


 ついに週1回のペースが狂ってしまった。やはりホームが週2回だとMDPが忙しすぎるか…。
 そうではないのです。このコラムを読んでいる人はMDPも読んでくれていると思うけど、本日(6月20日)発行のMDP181号の僕のコラム「STRIKE BACK」(26ページ)を読んでから、ここへ来てほしいので、わざとずらしたのです。疑わないで。

 清水サポーターのおかげでレッズサポーターが熱くなるのか、レッズサポが大挙してくるから清水サポが燃えるのか。タマゴとニワトリの関係はともかく、両サポーターの熱気が、清水ホームのレッズ戦11試合中8試合が延長、という接戦を作り上げていることはMDPで述べた。
 しかし6月16日の日本平、僕は嫌な光景も目にした。
 清水サポ側のゴール裏で写真を撮っていると、反対側のレッズサポがよく見える。「レプリカデー」とかいうことで、特に真っ赤だった。その2階席の中央の一番前からチラチラと紙吹雪が少しずつ落ちている。
 日本平では紙吹雪が「自粛」である。「禁止」ではない。試合開始のとき、レッズ 側から紙吹雪が飛んだ。約3000人のサポーター全員からではない。ある意味「自粛」 にふさわしい量だったかもしれない。
 初めは、その残りが落ちたのかと思った。しかし、それにしては絶えることなくチ ラチラとずっと落ちている。何だろうと思ったが、試合に集中しないと大事なところを 見逃してしまうそうな忙しい展開だったから、すぐに忘れた。
 サイドが換わってレッズ側ゴール裏にいってみて、わかった。2階席の下にたまった紙吹雪を片付けに来ている係員がいるのだが、その人の仕事がなくならないように、ずっとチラチラと落としているのだ。ようするに嫌がらせだ。そのうちに、係員めがけてゴミや唾も落としていた。
 僕は高圧的な係員、客でもあるサポーターにサッカーを楽しんでもらおうという配慮のない係員は嫌いだが、相手の係員が弱いと見ると嫌がらせをする奴も嫌いだ。女、子どもを狙う通り魔と一緒、とは言わない。でも歯向かってこない相手と喧嘩して勝っても、自慢にはならないぞ。

 MDPに書けばいいのに、と思うかもしれない。チームの調子が良かったら書いただろう。しかし、いま少しでもサポーターのテンションを下げることはMDPに書きたくないのだ。このコラムを読んでいる数少ないレッズサポーターで、日本平の彼を知っている人がいたら、清尾がこんなこと言ってたぞ、と伝えておいてほしい。
 自分で言えば?すみません。日本平では、下から見ると2階席は逆光になって、顔が見えなかったんです。

   

(2001年6月20日)