さいたまと
ワールドカップ


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COLUMN●コラム


#144
新年度

 4月1日が月曜だと「新しい年度の初め」というムードが強くなるのだろう。
 今日は街にも新社会人の姿が多かった。とくに僕の職場は埼玉県庁から近いので、今日の昼や夕方には道路が若者でドワッとあふれるのだろう。その時間に会社にいるのはやめよう。似たような服装の集団にぶつかるのは苦手だ。


 ここ10年、年度(やゴールデンウイーク)と関係なく仕事をしているから、そんな「風物詩」でもないと4月が年度のスタートだという自覚がない。
 てやんでえ。こちとらとっくに新年度は始まってらあ。もう4試合も終わってるっていうのに、1勝もしてねえんだぞ。異動も入社式もあるけえ!
 というのが僕の実感だけど、社会人サポーターの多くは今日を区切りに新しい仕事に向かうのだろう。普通の感覚だと、スポーツの応援は仕事や生活の気分転換だろうが、レッズが生活の中心になっているサポーターにとっては、仕事が気分転換になっているのかも。
 新しい職場や仕事、学校など、物理的条件がいろいろ変わるなかで、やっぱり応援中心の生活になっていく。サポーターにとっては今はそういう時期なんだろうか。


 Jリーグの選手にとっては、もちろん4月の年度替わりなど関係がない。1月の練習開始がスタートのはず。そういう意味では新体制がスタートしてまだ2カ月余り。結果を早急に求めてはいけないのかもしれないが、新体制になったチームが全部未勝利という訳じゃない。ガンバも新監督だし、札幌なんて新人監督だ。
 「7位」「3年計画」。
 それはあくまでクラブのもの。選手は「7位でいい」なんて思ってはいけないし、ましてや「3年」なんて約束されている訳じゃない。いや3年どころか1年だって危ないかもしれない。「ワールドカップ後に補強するかもしれない」。つまりはそれまでの7試合(とナビスコ6試合)で結果を出せない選手は、クビにならないまでも7月の再開時には試合に出られなくなるかもしれないのだ。
 4試合。確かに「徐々に」(ホントに少しずつ)良くなってはいるが、まだミスはなくない。サッカーはミスのスポーツで、一つ二つのミスで選手に失格の烙印を押していては、誰もいなくなってしまうから、それはしない。しかし選手はそれに甘えず、完ぺきを目指さなければならない。それは誰でもない、自分のためなのだ。
 浦和レッズは2年で強くなり、3年目には成果を得る。しかし今の選手が全員3年後にも在籍している訳ではないのだ。選手もみんなわかっていると思うが、ガンバ戦の前半、あるいは反撃しながら決勝点が取れない後半から延長を見ると、本当にわかっているのか心配になってしまう。


 ところで4月年度の区切りの感覚がない僕だが、一つだけ新しい年度を実感できることがある。昨日、3月31日で45歳になった。子どものころは学年と年齢の増え方が一緒で便利だった。
 先日オフトに「ガンバ戦は僕の誕生日だ」と言ったら「プレゼントをするよ」と答えてくれたが、もう少し大きなケーキが良かったなあ。


(2002年4月1日)