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COLUMN●コラム


#233
いまのレベル


 だからやっぱりそうなんだよ。
 ナビスコの開幕2試合は、いま思えば別のチームだったようなものだから、都合良く横に置かせてもらえば、その後の5試合を2勝1分け2敗。鹿島と磐田には負け、名古屋に引き分け、神戸と京都に勝ち。つまりは、強い相手には勝てないが、そうでもない相手(主力も1人~2人抜けていたし)には勝てる、ということじゃないか?今のレッズはそれくらいのレベルにあるということだ。それくらいのレベル、というのがどれくらいなのかは、1stステージを終わってみないとはっきりしないが、大雑把に言うと、1stステージから優勝争いができるほどの力はないけど、いつになったら勝てるのか泥沼の中で先が見えないというほどひどくはない。


 もちろん、いつも言うように勝負は力の差がそのまま結果に出るとは限らない。それと、どのチームもシーズン通して力が変わらないということもない。だから強い相手とだってやってみないとわからないし、逆もそうだ。そこにサポーターの力が関与できる余地があるのだし。
 元々、今季の目標だった「トップ5」も最初からそんなレベルにあるとは実は思っていなかった。1stステージが終わるころ調子が良くなって5位に滑り込み、2ndステージでは5位前後を行ったり来たりしながら、最後の方では優勝の可能性も残す。それくらいだろうと思っていた。2003シーズンを通して、それくらいの力を付けていくんだろうな、と。で、2004年は最初から優勝争いに絡む。それが3年計画なんだろうと。
 その中で、鹿島、磐田に勝てなかったのが、2回に1回は勝ち点を取れるようになり、次には五分五分ぐらいに近づいていく。そういう目論見のはずだ。かなり苦しいとは思うが、そうしていかないと優勝は望めない。


 下位にいるけれど、強いチームにひょんなことで勝つこともある。でも下位争いのときはあっけなく負けてしまう。レッズがそんなイメージだったときもあった。それに比べるとずいぶんと安定しているようだ。安定?12日の磐田戦と19日の京都戦じゃ内容がまったく違うじゃないか。どこが安定だ。
 そうじゃない。神戸戦も磐田戦も京都戦も、やろうとしたことは同じだと思う。しかし相手が違う。磐田には、やろうとしてもやらせてもらえなかったのだ。磐田戦のレッズをボロボロに言い、京都戦のレッズをほめる人がいるけど、結果を指すだけならそれでもいいが、チーム状態や成熟度合いの評価を上げたり下げたりするのはどうかと思う。全員が何をすべきかわかっている、というのは成長過程としては好ましいことだ。問題はそれが通じる相手を増やしていく、つまりどんな相手にも通用するようにレベルを上げていくことであって、課題ははっきりしている。6月の中断時期まであと7試合のテーマはそれだろう。


(2003年4月21日)

<追伸>
 今日は23日のMDPの最終日。ちょっと短いけど、これで勘弁。