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COLUMN●コラム


#249
さあ、前を


 この1週間、2つの催し物があった。6月25日は、レッドダイヤモンズ後援会の10周年記念パーティー、29日はワールドカップ埼玉ボランティア1周年同窓会だ。
 後援会のパーティーでは西野努さんや元運営部長の藤口光紀(現Jリーグ理事)さんとトークショーを行なった。ボランティア同窓会でも1年前のこぼれ話をトークショー形式で楽しんだ。ついでに今日の明け方見たコンフェデ杯の決勝で、1年前に埼玉会場のゼネラルコーディネーターとしてFIFAから派遣されてきたシーバーさんの姿を見て懐かしく思った。白髪(銀髪?)の上品そうな紳士で、脂ぎった人が多いFIFAの役員とは思えない感じの方だ。


 どちらも昔を思い出し懐かしく感じるイベントだった。だが大きな違いがある。後援会は10年、ボランティアは1年?いや、そうじゃない。
 ワールドカップボランティアはすでに終わったこと。思い出話に花を咲かせるだけだ。その後、新しい人脈や付き合いが生まれた例はたくさんあるが、次にワールドカップに向けて頑張ろう、というものではない。
 後援会はレッズとともにまだまだ続いていく。後援会の会則には「レッズを世界一のクラブにするために」という一文がある。何をもって世界一なのかはっきりしないが、つまりレッズのある限り続いていくのだ。藤口さんの話では、Jリーグの各チームのバックアップ団体の中で独自活動をこれほど多彩にやっている組織は数えるほどしかないそうだ。それもやはり「レッズだから」だろう。後援会の10周年記念は過去の10年に区切りをつけると同時に次の10年への一歩を踏み出す合図でもあった。2つの催しに続けて出て、そういう違いを感じた。


 どうも福田の引退試合があったせいか、6月は過去を思い出すことが多かった。だが、それも先週で終わり。2日には背水の陣のナビスコカップ予選がある。ニキフォロフの獲得も発表になった。代表選手たちはコンフェデ杯やツーロン国際大会を経験してたくましくなったに違いない。過去の財産は大事にしながらも、前を向いていかなくてはならない。
 前を向いて、といえばレッズのスタッフも7月から人事異動があるらしい。「ミスター」(ミスター・レッズじゃないよ)の呼び名で知られる佐藤仁司さんは運営担当から広報担当に、これまで広報担当だった宮崎さんと須藤さんは運営担当になる。ほかにもかなりのメンバーが部署を移る。
 どんな会社にも人事異動はあるし、組織の活性化のためには絶対に必要だ。ちなみに僕は、MDPを編集する仕事は11年間変わっていないが、社内の部署は4回変わっている(それって、たらい回しにされてるだけじゃないの?ほっとけ)。
 人事異動があった直後は、ほとんど必ず業務が停滞する。どんなに有能な人でも慣れていないことをやるのだから当然だ。だがその後また業務は元に戻るだろうし、以前とは違ったアイデアが付加されることもある。慣れ親しんだ仕事から新しい仕事に移るのは不安もあるだろうし、不満もあるかもしれない。でも、何もアルディージャに異動になる訳じゃなし。どこにいても、We are REDSだ。みなさん頑張って!


(2003年6月30日)