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COLUMN●コラム


#283
はみ出しVOICE&OPINION


 ええと、何しようかな。何しなくちゃいけないんだ?
 MDPの編集が一段落して、ホッとしてるはずなのに、ちょっと気持が焦ってる。高ぶってる、と言った方がいいのか。おそらく最終戦前日だからだろう。99年、2000年も最終戦の前は気ぜわしかったけど、この感覚は3年ぶり。リーグ優勝がかかってる訳でもないのに、自分でも朝になって自分の気持ちにびっくりしている。


 話は全然飛ぶけど、以前だったら「優勝がかかってる訳でも…」と書くところを「リーグ優勝が…」と書いてしまう。(カップ戦は優勝したもんね)という心理の表われなのかな。でも、他のクラブが「Jリーグ」とするところを「J1リーグ」としてしまうのも同様なんだけど。


 戻して。
 火曜日にお願いした、MDP最終号用のコメントを水曜の夜中までに、いっぱいいただいた。福田の引退試合やナビスコ決勝の特別号ほどではなかったけれど、はみ出し(欄外)までフルに使っても載せ切れなかった。あふれてしまったコメントをここで紹介させてもらうので、ご了承を(それでも全部ではない)。MDPより大勢に読まれたりして。僕の蛇足コメントも我慢して読んでください。


90分引き分け制度から検証する2003浦和レッズ

●浦和の02シーズンは、13勝2分け15敗(勝ち点41)で年間11位。
 本日の最終戦で勝利するとして、03シーズンは、14勝7分け9敗(勝ち点49)で年間順位2~7位の可能性がある。
 この数字から、6試合分負けが減り、その分1試合の勝ちと5試合の引き分けが増えることになる。
 一方、02年のリーグ全体では計32の引き分け、1チームあたり平均2引き分け。浦和は2引き分けであった。前節時点では、03年のリーグ全体では計126の引き分け、1チームあたり平均7.8引き分け、浦和は7引き分けであった。数字上からは、90分引き分けが導入されたが、浦和の引き分け数はリーグの中で平均であり、引き分け数が大きく年間順位に影響を与えたとは考えにくい。しかし…。
 13節まで優勝の可能性があったチーム数が上位9つ、それがたった1節で4つに絞られたことを考えると、最終成績では現れてこない、1勝の重みと1分けの痛手を、先週の全結果から感じざるを得なかった。年間トップ5を勝ち取るために、今日は引き分けではいけない。鹿島の優勝阻止など、どうでもいい。勝ち点3を奪う姿勢を、もっともっと激しく全身で表現して欲しい。それがきっと来年につながり、ここぞという場面で生きてくると確信する。
(神谷賢司・38・さいたま市)

★首位の磐田が7勝、というのも90分引き分け制度ができたからですよね。「低レベルの争い」などと某夕刊紙には書かれていましたが、このことの影響もあるはず。90分で決着をつける戦い方、というのは来季以降変わってくるかもしれません。レッズは「来季以降」などと言わず、神谷さんの言う通り、明日勝ち点3を取ることで身に付けてほしいものです。


忘れられない2つの出来事

●今シーズンは、群馬に住む父が亡くなるなどいろいろな事が重なり、試合には、アウェーの横浜、G大阪、清水とナビスコ決勝、ホームの数えるほどの試合にしか立ち会えませんでしたが、去年までにない、サポーターと選手の「いい距離感」が感じられたシーズンだったと思います。
 よく、サポーターたちの間で「どこのスタジアムでも自分たちのホームに…」と言われていますが、それが今までで最もはっきりと体感できた一年だったような印象があります。
 来年のことがいろいろと言われていますが、最終節を含め、年内の5試合と年明けの国立、6試合のうちいくつ行けるかわかりませんが、また、あの「いい距離感」を構成する一員として、同じ時間を共有しに行きたいと思っています。
 ナビスコ優勝を、今は亡き父に報告しました。父は、サッカーのことなど全くわからない人でしたが、私が実家になかなか帰れずにいると、母に、「敏は、今日は大事な試合だから来られないんだよ」と週末のレッズの試合をしっかりチェックしていて、話していたそうです。あと少し生きていれば、初優勝を見せられたのにと、残念な気持ちもありますが、今年を「忘れない年」にする出来事が2つあったんだなあと、しみじみ感じています。
(古川 敏・44・坂戸市)

★今季は、試合に勝った時も負けた時も、サポーターと選手との距離があまり変わらなかったような気がします。何度も書きますが、瑞穂で選手たちが看板ギリギリまで近付いて挨拶に来てくれたことも、その現われでしょう。サポーターが呼び込んだ、とも言えますが。おかげで僕は写真を撮るのにあわてて後ろに下がらないといけなかったんだけど。お父さん、残念でした。


最大のご褒美

●名古屋戦、瑞穂のメインスタンドで息子たちと観戦しました。
アウェイ側のスタンドは、レッズサポーターでいっぱいでした。たまたまか、意識してか、その沢山のレッズサポターの中に、グランパスの若いサポータが入り込んでいて、点が入る度に、万歳をエスカレートし、自分の周りにいっぱいいるレッズサポーターたちに向かって、
立ち上がって自分のユニの胸を指しながら、周り中のレッズサポーターを睥睨し、更には大声で嘲笑い、挑発するのです。
 しかし、私たちのアウェイ側に詰まった沢山のレッズサポーターの大人だったこと。侮蔑の目を、その馬鹿野郎に向けることはしても、まったく相手にせず、ひたすら選手を鼓舞する唄と拍手で最後の最後まで、自分たちを失わなかった。ゴール裏のウルトラたちは、無論のこと、詰め掛けた1万人以上のレッズサポーターは、試合に負けても、応援、いや参戦の心意気は彼らを超越していた。それこそが「PRIDE OF URAWA」の姿です。試合結果は、本当に残念でしたが、今回程、レッズサポーターたちの素晴らしい成長ぶりに、心が打たれたことはありません。
 反面、残念なニュースも流れていますが、素晴らしいレッズサポーターとは、あの場の人たちが大勢なのだと信じて止みません。そんな沢山の仲間の大声援で、素晴らしい有終の美を飾れる試合になるよう、頑張りましょう。それこそが、あの場で歯を食いしばって、耐えた素敵な我がサポーターたちへの、最大のご褒美になるはずです。
(浅川恵右・64・さいたま市)

★残念なニュース、というのは名古屋の選手が入ってくるときにビールをかけたサポーターがいた、というものですよね?僕はその場にいなかったのですが、その話を聞いたときに「もったいないことをするなあ」と思いました。もったいない、というのはビールのこともありますが(ウソ)、名古屋の選手にしてみれば瑞穂のスタジアムに入るときに、まさか敵地のようなムードで迎えられることなど経験がなかったはずです(#181の写真)。それはビールをかける、という行為に比べればはるかにプレッシャーになったはず。彼らの驚きとプレッシャーを、ビールをかける、という行為によって逆に薄めてしまった。そんな気がしたのです。もし本当にレッズサポーターがやったとすれば、相手に対してビールに込めたプレッシャーをかけようとしたのでしょうけどね。でも、その名古屋サポーター、メーンスタンドでやるところが可愛いですね。「ここなら大丈夫だよね」とか事前に相談していたのでは?ゴール裏の住人たちは、大人ばかりではありませんから。


悪いときでも何とかできるキーマンを

●6勝4分4敗、勝ち点22。勝ち切れないゲームが多かった割に、最後まで優勝争いに残れて、ナビスコカップを得られたのは今シーズンの「成果」だと思います。
 それにしてもジュビロですら7勝5分2敗(←うち1つはレッズ)。ゲームの半分しか勝っていないのに優勝にもっとも近いのがあのチームのしぶとさなんだろうなぁ。勢いで突っ走れるほど甘くなかったリーグ戦。悪い時でもなんとかできるキーマンがほしい。いや、ヤングレッズから出てきてほしいと切望します。
 次は2冠を目指すこと。いや、その前に今日のゲーム、きっちり取りましょう。
(山田壮一・40・盛岡市)

★それ(キーマン)が達也だったんですけどね。難しいところです。ところで「2冠」って、天皇杯のことですよね?来季じゃないですよね?


名古屋のHPで瑞穂の闘いを知った

●ほんの2週間ばかり、Jリーグ優勝を夢みた。15日は日本平に応援に行ったのだけど、11人対9人で負けた。名古屋戦の予感はあった。
 ナビスコ杯優勝は、レッズが一歩進んだ証ではあるけれど、やはり勝たなきゃいけない時に勝てない。これがリーグで優勝できるかどうかの分かれ目なんだね。ジュビロ見てるとつくづく思う。
 名古屋には行けなかったけど、名古屋戦での様子が知りたくて、グランパスのHPをのぞいた。
「浦和のサポーターに負けない応援を送り届けてくれる名古屋サポーターの後押しを味方に…」とあった。ホームではない、しかも距離も決して近くはない名古屋のグランドで、我らがレッズサポーターがホームのような応援を繰り広げたことが伝わり、目頭が熱くなりました。
 最終戦のチケットも取れませんでした。TV観戦です。最後まで、ほんとベストを尽くすことを望むのみ。スタンドに足を運べないけど応援してるサポーターのことも忘れないでね。
(栗田寿子・川口市)

★あるサポーターに泣けるセリフを聞いたことがあります。「行けない試合はあるけど、行かない試合はないよ」。テレビの前のみなさんも、テレビが映らない地域のみなさんも(難視聴地域という意味ではなくて)、気持ちは一つなんでしょうね。


どこが優勝するか、なんて関係ない


●前節を終えてから、マリノスファンの知人に「マリノス完全優勝は、最終節のレッズの勝敗にかかっています。」と、レッズの勝利をお願いされました。
 言うまでもなく、マリノスがジュビロに勝ったところで、レッズが負けてしまっては、アントラーズの逆転優勝になってしまうからでしょう。相手が、お世話になっている方なので、その場では穏やかな言葉で勝利をお約束しましたが、腹の中では「マリノスの援護のために、レッズは戦うのではない!」なんて少しひねた気持ちでした。
 残念ながら、我がレッズは優勝を争う立場から脱落し、結果的に、レッズの勝敗がステージ優勝の行方を左右することになりました。でも、最終節は、そんなことを意識するのではなく、カップ戦で初タイトルを獲得し、ステージ優勝にも手が届くところまで戦ったシーズンのくくりとして、そして何よりも、この先の天皇杯、来年に向けてのスタートとして、勝ち点3を獲得する!そういうレッズのための戦いです。その結果、どこのチームが優勝するのか。それは、神のみぞ知ることでしょう。
(細井 厚・43・さいたま市)

★優勝のキャスティングボードを握る。そんな連立与党みたいなのではなくて、自分たちが優勝するのかどうか!そういう最終戦を来季こそ迎えましょう。そのためには…、もちろん。


満員の埼スタで屈辱はごめんだ

●名古屋戦終了後、しばらく動けなかった。いや動きたくなかった。何もする気がおきず、脱力感でいっぱいだった。ただでさえ冷たい風が、スタジアムを出た後、よりいっそう心の底まで冷やした。「絶対、勝って埼スタに帰るんだ!」と意気込んでいただけに余計に悔しかった。
 しかし今日、相手の胴上げを見るようなことがあったら、それ以上につらいだろう。最終戦しかも満員の埼スタでそんな屈辱的なことは絶対にあってはならない。
 11月3日に出来て、今日出来ないはずはない。負けられないのは、あの日と同じだ。
 合言葉は「PRIDE OF URAWA」。それだけで十分だろう。
(大川健吾・31・板橋区)

★もちろん目の前で相手の優勝は見たくないですが、そういう負のモチベーションよりも、これからのレッズのために大事な試合です。ポジティブな意識で行きましょう。


埼玉の人ではないけれど

●駒場へ行く電車の中は、いつも胸が高鳴る。埼玉人でない自分が、ここに来て良いのだろうか…。落ち着かない足取りでスタジアムへ。けれど街を行き、赤・赤・赤が増えるにつれ、胸に安堵が宿ってくる。ああ、仲間がいる! 
 味スタでの帰り道は淋しいよ。電車は、真っ赤な人たちをぎゅうぎゅう詰めにして、新宿方面へ帰ってしまうから。わたしは一人、逆方向。ナビスコ決勝の帰りは嬉しかった! 最寄りの駅のホームに降りたら、動き出した電車の中にレッズユニのお兄さんが見えたんだ。わたしは大きく両手を振りピースした。
 さあ、最終戦。またみんなに会いに行こう。埼玉の人間ではないけれど。
(松田知子・42・川崎市)

★レッズサポーター。僕はそれだけで十分だと思ってしまうのですが、県外から応援に来る人、試合が終わって県外に帰る人の気持ちは、なかなか推し量れないものがあります。ホームタウン、という言葉は確かに地理的な意味が大部分ですが、気持ち的にはホームタウンの住人、松田さんもそういう人なんでしょうね。でも、いっぱいいると思います。本籍浦和、現住所○○市の人。


いつでも自分たちがついているから

●Jリーグ元年から浦和を見続けていますが、今年ほどさまざまな出来事があった年はなかったと思います。残念ながらステージ優勝の可能性はなくなりましたが、最終戦はしっかりと勝利でリーグ戦を締めくくってもらいたいと思います。
 名古屋戦では、行きの東京駅も帰りの名古屋駅もレッズサポーターが本当にたくさんいて、つくづく浦和はみんなに愛されているんだと感じました。これだけ愛されているチームなのですから、選手たちは浦和のユニフォームを着てピッチに立てる誇りと、そして幸せを噛み締めて最後まで胸を張って戦ってもらいたいと思います。
 何も迷うことは無いのですから、私たちがいつでもついています。
(梅村朋之・38・川口市)

★「清尾さん、GGRに出すぎ!」とよく言われますが、確かにそのせいで顔を覚えられてしまったことはマイナスかも。22日は名古屋駅で、居酒屋で、東京駅で、知らない人から何人も声をかけられました。僕はタレントではないので顔を売っても不利になるだけです(何がだ?)でも名古屋の居酒屋で僕に会ったグループの方々、不機嫌そうに一礼して帰った僕を許してください。決してあなた方が嫌だった訳でも、試合に負けたせいでもないんです。あの店の対応に少し腹が立っていただけなんです。それはともかく、福田正博さんがよく言います。「浦和は、日本で一番大勢から注目されるチーム。プレッシャーにもなるけど、サッカー選手として、こんな幸せなことはないよね」。この意味を選手たちは噛み締めてほしいな、と思います(理解はしているだろうけど)。そして自分たちの勝利が大勢の人を幸せにするんだということも。


私たちの運命を変えた7月16日のチケット

●レッズ、最高!レッズサポーター最高!
 人に連れられて見に行った今年7月16日。主人の誕生日でした。たまたま友人から回ってきたチケット。でもきっと、私たち夫婦の「運命」を変えるチケットだったんでは?
 啓太さんの1ゴールに、駒場の赤さに、何より「勝利」を疑わない熱いレッズサポーターに、私の全てを奪われてしまいました。「にわかサポ」ですが、11/3では国立で、わんわん感動して泣いてしまいました。
 この感動をありがとう!そしてまた、優勝の舞台へ私たちを導いてほしい!これからも愛していくよ!一緒に応援していくよ!気持ちはピッチを一緒に走ってる。隣にいるよ!!
 WE ARE REDS!
 これからも一緒に闘っていく。
(野田 秀・春日部市)

★「にわかサポ」って最近よく聞きますよね。僕は「にわかサポ」と「新人サポ」はまったく違うと思います。これからも一緒に闘う、という野田さんたちは「新人」ではあっても、「にわか」とは呼びたくないですね。明日の最終戦、一緒に闘えば、すでに「新人」ですらないかも。


選手と一緒に闘う仲間がいるから

●名古屋戦のあとはずいぶんへこみました。おいしい手羽先を食べても、お土産の栗ういろうを食べても、月曜日になっても火曜日になっても声の枯れと、へこんだ気持ちは全然治らず。
 でもふと当たり前のことを思い出しました。今季の優勝は自分から手放してしまったけれど最終戦、天皇杯、そして来季へ、戦いはずっと続いていくってこと。名古屋で4点目が入っても「俺たちの浦和レッズ」と叫び続ける尊敬する君たちとともにまた続けます、一緒に戦うこと。
 選手の皆さん、精いっぱい戦ってください。私も精いっぱい叫びますから、いつでも一緒にいますから。一緒に喜んで、時には一緒に悲しみましょ。
 そして今日、勝ちましょう、6万人の笑顔を見たいです。相手チームの優勝阻止とかそんなの関係ない、ここに来てくれているレッズを愛している人たちのため、そして必ず訪れる優勝のために、ひとつひとつ。
(伊藤美智子・39・杉並区)

★僕も2日間、落ち込みました。「優勝モード」で作ってきたMDPをどう変えればいいのか、と。でも、わかりました。今季の優勝こそなくなったけど、それと同じ気持で闘わなければいけないことに変わりはないんだと。これからもずっと応援していくサポーターにとっては、優勝を目指す闘いは29日だけでなく、ずっと続いていくんだと。そんなMDPを明日お届けします(いや、配達はしませんけど)。なんと久しぶりの通常号増ページです。


 明日のMDPとここに載せきれなかった方々も含め、みなさん、メールありがとうございました。明日、頑張りましょう。


(2003年11月28日)


<追伸1>
  恒例の「レッズサポーター望年会」。レッズの日程が流動的で、ギリギリまで決められませんでしたが、12月14日の天皇杯3回戦の後に行ないます。いまはそれだけ報告して、詳細は月曜日のこのコラムで(MDP本誌には載せません)。