広島ユースとは1-1の引き分け。グループリーグは2勝1分けのBグループ1位となり、結局1位グループの3位で決勝トーナメントに進んだ。
前半、前線にボールが入ったときに広島が複数で早めに寄りに来て、いい形でシュートが撃てなかった。後半、相手に右サイドをえぐられ、上げられたクロスが逆サイドのポストに当たってゴール。先制されたがレッズは慌てることなく中盤でタメを作って左右に攻撃を続けた。そこで得たCKのリバウンドをもう一度ゴール前に入れ、最後は上がっていたDFの野島が同点ゴール。後半はそれ以外にもチャンスがあったが、決まったのはその1点だけだった。
今日の準々決勝の相手は1位グループ6位の大宮。大宮は関東9位で上がってきたチーム。9位は関東予選の最下位だが、逆に言うと予選グループ3位同士による9位決定トーナメント2試合を勝ち抜かないといけないシビアな位置。大宮はそこで鹿島ユース、柏ユースに勝って全国に上がってきたのだから粘り強さがある。予選リーグも横浜M、F東京と同じAグループで3位だったのだから、そもそも厳しい状況だった。
決勝トーナメントに進んだのは、他にG大阪(1位の1位)、名古屋(2-2)、F東京(1-4)、横浜M(1-5)、東京V(1-2)、清水(2-1)。レッズユースは大宮に勝つと準決勝で東京Vと清水の勝者と対戦する。反対側の山はG大阪-名古屋、F東京-横浜Mだ。広瀬監督は、「レベルの高い試合を一つでも多くやりたいが、関東予選を1位で抜けた東京V、プリンスリーグで唯一負けている横浜Mと対戦したい気がする」と言っていた。順調に進めばそれは叶うが、その前に大宮に勝たねばならない。
大宮とは今季、彩の国カップ(天皇杯埼玉県予選)で対戦し、2-1で勝っているが、それは5月15日。2ヵ月半たった今、お互いにさらに成長している。また、同じさいたま市のチームとしてレッズへの対抗意識はトップと同様に強いはず。東京Vや横浜Mとは違う意味で厳しい試合になり、選手にとって貴重な経験になるだろう。
ところで大会のパンフレットに書かれた各チームのプロフィルを読むと、指導者に知った名前が多い。
磐田ヘッドコーチ・吉田光範、広島監督・森山佳郎、同ヘッドコーチ・沢田謙太郎、清水GKコーチ・真田雅則、G大阪監督・島田貴裕、京都監督・阪倉裕二、名古屋GKコーチ・伊藤裕二、東京Vコーチ、菊原志郎、西ケ谷隆之、中村忠、同GKコーチ・菊池新吉…長くなるからやめる。
顔を知っている、名前を原稿に書いたことのある、プレーを写真に撮ったことのある元選手が、数えたら22人いた。僕が知らないだけで、本当はもっと多いのだろう。昨日は、第3試合の大宮-神戸戦を見ているとき、ふと横に座っている人を見たら名古屋の伊藤GKコーチだった。
当時は僕にとって、敵であると同時にスターだった選手たちが、指導者としてベンチで指示を出したり、後片付けをしたり、あるいは観客として(向こうはスカウティングだが)横にいたり…。そんな光景を見ると少し不思議な気分になる。そして自分の年齢を自覚してしまうのだ。レッズユースのベンチに山田暢久、岡野雅行が座っている(だって彼らは指導者の資格を取りにいったのだから)。あるいは坪井、堀之内(タイプでしょ)。そんな時期まで、この仕事をしていられるのだろうか。フリーに定年はないのだけれど。
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