どうも僕たち外野と当事者たちとでは感覚が違うようだ。現実に直面している者のリアリズムなのか。
逆に心配してしまう今季のレッズの陣容。この中からスタメン11人、リザーブ7人をどう選ぶのか。名前を挙げると、昨季一度は先発出場したことのある選手は、リーグ戦だけでも
GK 山岸、都築
DF 坪井、闘莉王、ネネ、内舘、堀之内
MF 山田、酒井、アレックス、ポンテ、啓太、平川、相馬、長谷部、小野
FW 永井、達也、黒部、ワシントン、岡野
21人となる。移籍加入の4人も入れさせてもらった。ナビスコカップや天皇杯も含めると、細貝、近藤、横山、エスクデロが加わり25人だ。全員、ケガや出場停止、代表招集などがなければ、先発候補の中に18人のメンバーにも入れない選手が出てくる。他クラブがうらやむ陣容を整えたのはいいが、そうなると出られない選手のモチベーションを維持するのが今季の課題になってくるのではないか。
そう思って何人かのコーチに問いをぶつけてみたが、どうもこの質問は「外した」感が強い。
つまり、そんなことはこうやって指を折って数えなくても、やっている選手なら感覚的にわかることだし、競争がさらに厳しくなることは覚悟しているはず。そこで試合に出られないからモチベーションがどうの、という選手がいたとしたら、その時点ですでに一歩遅れている、という訳だ。そして今のレッズには、そんな気持ちになる選手がいるとは考えられない。そういう反応だった。
エンゲルスコーチは「試合に出る選手を選ぶのは確かに大変。でも(ケガなどで)いないのに選ぶのに比べたら」と笑った。
選手もそれは同じで、「自分が」というよりまず「このメンバーなら優勝できる」という言葉が出てくる。そして、その中にもちろん自分が入っているように頑張る、と競争を当然のことと考えている。
年頃の息子の気持ちを思いやる母親のような心配は、もうやめた。 |