Weps うち明け話
#287
五輪候補への(複雑な)思い
 どうして高橋峻希が今回のU22代表候補合宿に選ばれないんだろう?名古屋戦以降のパフォーマンスを見ていたら、今回は“鉄板”だと思っていたのに。
 とは思ったが、チームというのは選手の組み合わせだから、個人のパフォーマンスの良し悪しだけでは決まらない。第一、僕はすべての候補選手をよく知っているわけではないし、知っていたとしても絶対に身びいきはある。だから、ちゃんと見てるの?などという気は全然ない。
 ロンドン五輪アジア二次予選の前に、最終選考合宿があるはずだから、そこに呼ばれるかどうかで、クウェートとの2試合に参加できるかどうかが見極められる。それが終わっても、最終予選は9月から来年までの長丁場だから、選手の入れ替えもあるに違いない。そして五輪本番は来年の夏だ。今回レッズから合宿に選ばれた濱田水輝と原口元気が今後どうなるかもわからないし、今回は見送られた峻希や山田直輝、そして骨折してしまった岡本拓也も、来年の夏はウェンブリー・スタジアムやオールド・トラッフォードでプレーしているかもしれない。

 自分の贔屓チームから日本代表選手が生まれるのも楽しみだが、五輪代表となると、また違う思いがある。
 それは、五輪のサッカー競技に、23歳以下のチームという規定がある限り、ほとんどの選手が一生に一度しか出られる可能性がないからだ(オーバーエイジ枠を無視しての話だが)。選手によっては、今回の五輪には若すぎるし、次の五輪には年齢を超えている、という狭間に生まれた者もいる。そういう本人の力以外の要素が多いから、よけいに好きな選手には出て欲しい、と思ってしまうのかもしれない。
 だが一方で、国内の試合日程は五輪に関係なく行われるから、その選手が主力となっているチームには別の思惑もある。たとえば6月19日(豊田ス)と23日(クウェート)に行われる今回の二次予選に招集されたら、18日の試合(レッズは清水戦)、22日の試合(福岡戦)はもちろん、事前合宿があるから15日の試合(広島戦)も出られない。25日の試合(名古屋戦)も帰ってきてはいるだろうが、出られるコンディションとは思えない。リーグ戦4試合に欠場を余儀なくされるとなると、主力に五輪代表候補が複数いるクラブは気が気ではないだろう。レッズもそれに該当する。しかも今の成績のレッズが、だ。
 この、選ばれるとその間のリーグ戦に出られない、というのも五輪代表への思いを複雑にさせてしまう要素だ。特に今年は、青いユニフォームを着て日本を元気にするために戦うメンバーに、レッズの選手が入って欲しいと思う。本人たちもそれはサッカー人生を送る上での目標の一つだろうし。レッズ自体が絶好調なら、何の躊躇もなく送り出せるのだけど…。

 ということで、思いを述べただけで何の結論も出ない。だが水輝と元気に3日間しっかりアピールしてきて欲しいという気持ちは間違いなくある。絶対にケガしないで、という気持ちはもっとある。そして元気には、行く前のセレッソ大阪戦で、20歳ファーストゴールを決めて行ってくれ、と言いたい。
(2011年5月13日)

EXTRA
 先月、募集した義援マフラーの件。提唱者の話では、総数で1000本を超えたそうで、今年いっぱい注文は受け付けているとのこと。僕がまとめた分、98本もその中に入っている。単にワンクッション置いただけの話かもしれないが、埼スタで受け渡しをするときに、みなさんとお会いすることで、レッズサポーターの震災支援の気持ちを実感することができた。ありがとうございました。
 さて業務連絡。注文をいただいたのだけれど、その後連絡が取れない方が何人かいます。会社の車にずっとマフラーを積みっぱなしになっています。注文したけど、まだ受け取っていないという方、hag03546@nifty.comへ連絡ください(15日に受け渡しの約束をしている方は除く)。

レディアファミリーに持たせてみました
写真
(2011年5月13日)
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