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Weps うち明け話 #1149

来季また行こうと思う(2022年11月24日)

 

 

 日本代表、FIFAワールドカップカタール2022初戦勝利、おめでとう。

 次、コスタリカに勝ってグループステージ突破…、いやそれでも2勝1敗で3チームが並ぶ可能性もあるから、まだまだわからない。理想的なのは日本がコスタリカに勝ち、スペインがドイツに勝つことだが、皮算用はやめよう。

 個人的には、酒井宏樹と遠藤航の力強さにあらためて感動した。でも、ワールドカップの話はボロが出ないうちに終了する。

 

 11月20日、岐阜へ行ってきた。

 岐阜メモリアルセンター長良川競技場で行われた、J3リーグ最終節、FC岐阜-ギラヴァンツ北九州戦を見てきた。

 先日の阿部勇樹引退試合で、MDP特別号に野﨑信行トレーナー、柏木陽介、宇賀神友弥、菊池大介ら4人のメッセージを掲載するに当たり、クラブにお世話になったことがきっかけだった。

 彼らは8月6日、豊田スタジアムで名古屋ーレッズ戦が行われたとき、試合を見に来てくれた。岐阜で戦う中でもレッズのことを気に掛けてくれていることがすごくうれしかった。

 

 20日なら、さいたまシティカップを含めレッズの公式戦は終わっているし、時間の余裕は比較的ある。岐阜はGMの山道守彦さんを始め、元レッズ関係者がスタッフ・選手に10人いるし、社長の小松裕志さんもレッズユース出身だ。しかも対戦相手の北九州には、天野賢一監督がいるし、永田拓也、池髙暢希、井澤春輝がいる。

 検証していないが、他チーム同士では最もレッズ由来のスタッフ・選手が多い対戦カードではないだろうか。

 

 長良川競技場に行くのは3回目だが、前回は1994年と1996年なのでかなり忘れていた。ただ、最初がタクシー、2回目が車を利用して、駅から歩いては行ける距離ではないという記憶はあった。

 検索すると徒歩57分。J2時代は駅からシャトルバスもあったらしいが、今は路線バスだけ。

 天皇杯のとき、熊谷スポーツ文化公園から熊谷駅まで歩いたことはあるが、とりあえず行きはタクシーにした。

 

 試合前に会えるスタッフに会い、試合中は記者席の近くに座ったメンバー外の柏木と菊池に会った。

 試合では宇賀神から橋本和への見事なサイドチェンジや、橋本のクロスでチャンスを作る場面を見た。ウガがロングクロスに合わせシュートを狙う場面もあった。

 前半、J3得点ランク2位につける岐阜の藤岡浩介が先制し、ダブルでスタンドを沸かせた。あと1点でいわきFCの有田稜に並ぶ。チームのJ2昇格はならなかったが、個人タイトルでもファン・サポーターの光となることは間違いない。僕も背番号38にボールが渡るたびに息を飲んだ。

 後半に入ると北九州にチャンスが増え、64分に永田が同点ゴールを決めた。うーん、これは貴重だ。

 結局、86分に北九州が勝ち越し、そのまま勝利した。天野監督は最後の試合を白星で締めたが、岐阜はホームでの最終節を勝利で飾れなかった。

 

 スタッフやアカデミーの選手、チアガールもピッチに並んで行う閉幕セレモニーなど、レッズとは違う最終節の様子は興味深かったが、一番うれしかったのは、キャプテンの柏木が「来年もここで戦います」と挨拶したときに、大きな拍手が起きたことだ。

 

 試合後、北九州のレッズ由来の選手たちとも会い(井澤は帯同していなかった)、岐阜のスタッフとはいろいろな話をした。J1で最も人気のあるクラブの元スタッフが何人か来ただけで、いろいろなことがうまくいくわけではない。もちろん甘く考えていたわけではないが、実際に話を聞いて大変さをあらためて知った。しかし、僕にできることはほとんどない。

 

 柏木がスタンドから下に戻るとき、「今度は(自分が)出ている試合を見に来て」と言い残して行った。

 僕にできるのは、まずはそれくらいか。

 柏木がアキレス腱の負傷から完全復帰できるのは、来年の4月か5月だろうか。

 来季、新しい日程が出たときに、調整することが一つ増えたな。

 

(文:清尾 淳)