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Weps うち明け話 #1163

二度目のホーム開幕(2023年3月29日)

 

 3月26日(日)の清水戦は、残念というよりもったいない試合だった。

 あれだけ主導権を握っていた前半に1点しか取れなかったこと。1点しかリードしていないのに、失点につながるようなプレーをしてしまったこと。

 ルヴァンカップグループステージの突破という点では、まだ可能性は十分あるが、ホームで勝ち点3を取れなかった分、残り試合の「勝たないといけない度」は上がる。自分たちが蒔いた種だから自分たちで刈り取らないといけない。

 

 誰でもそう思っている上記のことは、マクラ、前振り、書き出しだ。本題はこれから。

 浦和駒場スタジアムでの負けなしは続いている。2021年に11年ぶりのホームゲーム4試合を行ったが、リーグ戦は2勝、ルヴァンカップは2分け。今回はリーグ戦で2勝、ルヴァンカップで1分け。リーグ戦では勝つがルヴァンカップでは引き分け、というジンクスがあるとは思えないが、負けなしというポジティブな面は大事にしたい。

 

 一昨年の2分けはいずれもホーム&アウェイの1試合だった。プレーオフステージの神戸戦は、アウェイの第1戦を2-1で勝った後の第2戦が駒場で、引き分けて勝ち上がり。準々決勝の川崎戦は第1戦だったから、本来相手に点を与えず勝つというのがベスト。引き分けでもスコアレスドローなら悪くはないが、この駒場では1-1だった。幸い、アウェイの第2戦を1-3から3-3に追いつくという劇的な結果で、準決勝に進んだのは今でも忘れない。

 

 引き分けというのは、それだけでは評価が難しい。ホーム&アウェイ方式ならもう1試合の結果で、6試合のリーグ戦なら残り5試合の結果で、この勝ち点1が生きるか生きないかが決まる。今回のレッズの場合は、もう4試合しか残っていないが、そこは先述したように、自分たちが難しくした状況なのだから自分たちで清水戦の勝ち点1が生きるようにしなければならない。

 それで2023シーズンの駒場ホームは、2021年からの無敗を継続した、と胸を張れる。

 

 さて次のホームゲームは4月15日(土)、札幌戦だ。

 その前に柏戦、ルヴァン川崎戦、名古屋戦とアウェイが3試合続く。前のホームゲームである清水戦から約3週間も空いてしまう。

 今季は、Jリーグのホーム開幕の前にアウェイが2試合あったが、それに似た感じだ。いや、ホーム開幕前に2連敗というのは似なくてよく、「満を持して開幕」という感覚が似ているのだ。

 埼スタは芝が張り替えられただけではなく、トイレや座席の一部も改修されて、ホスピタリティーも向上したと聞く。僕は「駒場は実家」説派だが、いま住んでいる家を改築するので、その間しばらく実家に住まわせてもらい、そこから現在の家に戻るような気分でもある。15日にはもう、リーグ戦は7試合、ルヴァンカップは3試合消化しているが、アウェイ3試合を終えて、できるだけ良い位置に居られるようにして、ある意味で「二度目のホーム開幕」を迎えたい。

 そのころには、新生レッズの成熟度もだいぶ上がっているに違いない。相手の札幌はミシャ監督が自己最多タイ6シーズン目の指揮を執っているチームで、対照的な2チームの対戦となる。その間には、負傷中の選手たちも復帰してくるだろう。

 

 ある意味で、シーズン二度目のホーム開幕のような試合があるのは幸せだと思う。

 もちろん大事なのは終わってから幸せになることだ。

EXTRA

 毎年、1試合くらいは、桜が見ごろの時期にホームゲームがある。

 4月15日だと、埼スタの桜はかなり散っているかもしれないので、せめてこれを。3月25日の土曜日に撮ってきた、埼スタの桜です。

埼スタの桜1
埼スタの桜2
埼スタの桜3
埼スタの桜4

 

(文:清尾 淳)