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Weps うち明け話 #1019

今日から新連載(2020年4月3日)

 

 昨年の秋に事務所のフロア内引っ越しをして、そのときMDPの仕事ができる最小限の整理はしたが、まだどこに何があるかいちいち探している状態だった。今は何かを書いているか、事務所の片付けをしているか、という毎日だ。

 

 先日、昔の埼玉新聞の記事を綴じてあるファイルを見つけた。2001年6月から約1年間、レッズの元選手について書いた連載だ。プロになるまで、レッズでの時期、引退の決意とその後のことなどを取材して、週2回ずつ掲載していた。

 そんなのを懐かしんでいると時間が経つばかりだ。読むのをやめて、全部スキャンした。PDFにしておけばかさばらない。原本を捨てるのは少し残念な気もするが、「断捨離」とはこういうときに使う呪文だろう。

 

 ふと思いついた。

 連載した中に、土田尚史スポーツ・ダイレクターと西野努テクニカル・ダイレクターがいる。19年前は、彼らが今のようなポジションに就くとは思っていなかったなあ。

 ファン・サポーターの多くは、現役だったころの彼ら2人を知らないだろう。この古い連載を読んでもらうことは、いまレッズのチーム強化を担っている2人の人となりを少しでも知ってもらうのに役立つのではないか。

 特に今は試合がなく、発信できるコンテンツは多い方がいい。

 

 いろいろ相談・検討した末に、埼玉縣信用金庫さんのホームページに、このコラムと並行して掲載していただけることになった。「うち明け話」の中に入れようと思っていたが、わざわざ新コーナーを新設し、見やすくしていただいたことに関してお礼の言いようもない。

 また自分が書いたものとはいえ、他媒体への再掲載を問題なく認めていただいた埼玉新聞社にも深くお礼を申し上げる。

 

 チームの強化は、何をどうやるか、そして、どう成功するかが大事だ。ファン・サポーターにとって、「誰が」やるかは大きな問題ではない。これから「3年計画」遂行の中心になる土田氏と西野氏の手腕を見守っていくことになるのだが、彼らがどんな人間だったのか。多少でも知っておくことは邪魔にならないだろう。

 

 それとこの連載は、もちろん2人の悪口ではないが、彼らが良い人であるという印象づけを狙った「ちょうちん記事」でもない。それは読んでもらえばわかるはずだ。

 

 タイトルである「サッカー人生ハーフタイム」は当時の連載そのままだ。

 2人ともすでにハーフタイム後の後半を十分闘ってきたと思う。今回から挑むチーム強化の仕事はエクストラ=延長の30分間かもしれない。

 すべてのレッズに関わる人たちのために、それが勝利という結果になることを願う。

 

(文:清尾 淳)

 

新連載「サッカー人生ハーフタイム ~土田尚史&西野努 編」はこちら