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Weps うち明け話 #1043

「レッズ」の取材に行きたい(2020年9月1日)

 

 やっとホームで「アベック勝利」だ。

 8月29日(土)のJリーグ第13節で浦和レッズが大分トリニータに、30日(日)のなでしこリーグ第7節で浦和レッズレディースがアルビレックス新潟レディースに、どちらもホームで勝った。両方がアウェイ、またはどちらかがアウェイでの「アベック勝利」はあるが、両方ホームの勝利は今季これが初めて。

 レッズはJリーグとなでしこリーグのホームゲームが極力重ならないように調整しているから、今回のように土曜は埼スタで、日曜は浦和駒場で、という風に週末に連日勝利を味わえる可能性がある。人によってはJリーグだけ、あるいはなでしこリーグだけしか興味がないかもしれないが、とにかくホームタウンの多くの人たちに喜びをもたらした週末であることは間違いない。

 

 今回はそれに加えて、レッズジュニアユース、レッズレディースユース、レッズレディースジュニアユースも公式戦で勝利した。レッズユースとレッズジュニアは公式戦がなかったので、「8月最後の週末で、レッズは公式戦のあった5つのカテゴリーすべてで勝利した」と言うことができる。

 アカデミーの大会情報はあまり出ないし、関心を持つ人はトップチームに比べればはるかに少ない。それでも、選手の家族はもちろんアカデミー各チームのファンはいるから、その人たちの喜びは大きかっただろう。

 大げさかもしれないが、8月最後の週末はレッズが今季最も多くの人を勝利で幸せな気分にした、と言ってもいいのではないか。

 

 Jリーグやなでしこリーグと同様、U-18以下の公式戦は、年度当初の大会日程が大きく変更され、8月中旬以降に始まりだした。個人的な感覚だが、これでようやく自分の「レッズライフ」が再開したな、と感じている。

 実は、若い選手たちの試合をどれだけたくさん見られるかというのも毎年密かな目標にしており、年々減ってきているのも間違いないし、今回は感染対策もあるので、簡単には取材に行けないかもしれないが、こんなときだからこそ、すべてのカテゴリーを回って、写真と自分の記憶に試合を残しておきたいと思う。

 

 かつては午前中レッズランドでジュニアユース、午後は浦和駒場でユース、夜は埼スタでJリーグ、という日もあったし、翌日はレディースユースとレディースジュニアユースの試合を長距離移動でハシゴしたこともあった。行ったすべての試合でレッズの勝つところを見られたときの満足感はかなりのものだった。

 MDPには載せるスペースがないし、クラブから取材の依頼をされているわけでもないが、将来日本のトップアスリートになったとき、その選手のアカデミー時代の写真が1枚もないのは残念だし、何より「取材される」ということは、彼らが「いま」頑張るモチベーションの助けになると思っている。

 かつて、だいたい月イチのペースで「LITTLE  DIAMONDS」という、ユース、ジュニアユースの活動を報告する4ページの冊子をクラブが発行しており、僕もそれを手伝っていたが、そのころの選手にいま会うと「あれは楽しみだった」「励みになった」と口をそろえて言う。

 

 その言葉を自分のエネルギーにして、少しでも彼ら、彼女らの力になるために、どこまでできるかわからないが、今年も動きたいと思っている。

 

(文:清尾 淳)