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Weps 今週は元気に始めよう #1179

今週は元気に始めよう(2023年10月30日)

 

 

せっかく湘南が神戸と引き分けたのに、鹿島から点を取れずドローなんて。

 そういう否定的な見方が多いようだが、僕は鹿島からの帰り、渋滞の中でこう考えた。

 優勝の目標がなくなった直後の鹿島に勝てないなんて、もったいないこと甚だしいが、湘南が神戸と引き分けてくれたので勝ち点差は広がらない。まだ可能性は閉じていない。

 

もともと勝ち点8差で神戸との直接対決を迎えるのは想定内で、最も希望していた勝ち点5差から最悪の11差まで可能性があった中で、一番現実的なものが「8」だったと思っている。勝敗はどうあれ、その差は同じだ。

 

 もう一つ。

 10月に入ってから、ACL(ハノイ)、ルヴァン(横浜FM)、ルヴァン(横浜FM)、Jリーグ(柏)、ACL(浦項)、Jリーグ(鹿島)と3つの大会が入れ替わりやってきている。

 浦項戦に負けたことで、ACLグループステージ突破に黄信号、という見方をメディアがしている。

 だが僕はこう思う。

 ルヴァン準決勝の第2戦、Jリーグの柏戦、ACL浦項戦。このうち、負けても後でカバーできる可能性が一番高いのが浦項戦だ。横浜FM戦と柏戦には勝ったのだから、最悪の結果ではない。

 残念ながら今のレッズは、すべての公式戦で勝てるほど強くはない。どこかで引き分けや負けがあるかもしれない。しかし負けるにしても、絶対に負けてはいけない試合がある。その筆頭が準決勝第2戦であり、次が柏戦だった。ホームで浦項に負けたのも誤算だったが、残り3勝すれば浦項の結果次第ではグループ1位の可能性もあるし、去年2位通過したのと同じ勝ち点13になる。もしも神様がいて、僕に「この3試合は2勝1敗になる。どこに負けるかはお前が決めていい」と言ったら、僕は浦項戦を選んだだろう。

 

 こんなふうに言うのは、人と違うことを考えたくなる性格だからでもあるが、別に虚勢を張っているわけではなく、事実を言っているつもりだし、今日はこれを書きたい大きな理由がある。

 今週の土曜日の決勝だ。

 小泉佳穂が先日 「試合が始まっちゃえば、やるのは同じなんですけど、何かタイトルの可能性を残しているのと、そうでないのとでは、練習の士気が違うんですよね。」と言っていた。

 いま土曜日に勝つために、チームの士気を最大限に高めたいとき、それを阻害するネガティブな考えはすべて排除したい。

 

 ACL優勝に黄信号?

 鹿島戦は負けに等しい引き分け?

 いやいや。グループステージ自力突破の可能性は依然として低くないし、神戸戦で直接対決する意義はまったく薄れていないよ。いま3つのタイトル(来季も含め)を戦っているのは浦和レッズだけなんだぜ。

 

 まずルヴァンカップで優勝して、その2つの大会に勢いを持って臨もう。

 局面でプラスアルファの力が出るように、チームには高い士気で練習に取り組んで欲しいし、サポーターにもその意識で5日間を過ごして欲しい。

 今週を元気にスタートしよう。

(文:清尾 淳)