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Weps うち明け話 #1209
今度はこっちの番(2024年11月14日)
浦和レッズが初めてアジアを制してから今日で17年になる。
今日のテーマとは関係ないが、それは言っておかねば。
よく知った人なのに、思いがけない場所で見かけると一瞬誰だかわからないことがある。
そりゃ、お前のトシのせいだろ?
そうかもしれない。つい先日もそんなことがあった。
先日といっても10月23日だからもう3週間前になる。
柏戦の日、埼スタの正面入り口を入ったところで、知っている人を見かけた。その人はスーツ姿かジャージ姿しか見たことがなく、そのときはラフな私服だったのと、埼スタで見かけたことがほとんどないので、僕の頭の検索機能がちょっと遅れてしまったのだ。
とりあえず声を掛けても大丈夫な人だと思ったので「あれっ!」と言った。それは「声を掛けた」とは言わないか。
こっちを向いた顔を見て、すぐに思い出した。
「どうしたんですか、楠瀬さん」
楠瀬直木・三菱重工浦和レッズレディース監督は言った。
「いやあ、今日は大事な一戦だから。選手たちも何人か来ると思いますよ」
楠瀬監督はレッズレディースのコーチ2人と共に、柏戦の観戦に来たのだった。
レディースの選手たちも来ると知って、あちこち聞いて回り、幸いなことに記者席の近くで発見。
池田咲紀子、伊藤美紀、栗島朱里、島田芽依、角田楓佳、高塚映奈の6人だった。
試合前に写真を撮らせてもらい、勝利の後スタンドが盛り上がっている最中にまた1枚撮った。レッズの4試合ぶりの勝利を喜んでいた。
勝利の女神だな。
そう思ったが、残留が確定するまで原稿にするのは控えた。それで今日になってしまったのだが、レディースの選手たちは「Jリーグのレッズ戦に行けるときは行く」という人が多い。広島戦には塩越柚歩や遠藤優が来ていたらしいが、彼女らは浦和レッズファミリーの一員であると同時に、普通にファン・サポーターの一員なのだ。
そのレッズレディースは3連覇を目指すWEリーグで現在4位。AWCL(AFC女子チャンピオンズリーグ)出場のため、消化試合数が少ないこともあるが、6試合の中で1分け1敗を喫してしまったことも首位にいない要因の一つだ。
もっとも、昨季も序盤に1分け1敗したが、そこから猛チャージをかけ逆転し、WEリーグ2連覇を果たした。その再現を僕は信じているが、WEリーグは年々、全体のレベルが上がっている。レッズレディースは、もう1試合も落とせない緊張感あふれる戦いを続けて行く。
そのレディースは次の日曜、11月17日に大宮アルディージャVENTUSと対戦する。クラブは、この試合を今季最多の入場者で盛り上げたいとさまざまな企画をしている。
一方、大宮もJリーグと同様、浦和には負けたくない、と闘志を燃やしているという。Jリーグではしばらく対戦がないから、WEリーグでは同じカテゴリーなのだから、ここで一矢報いたいという気持ちがあるのかもしれない。現在未勝利で最下位の大宮だが、その力関係がそのままは通用しない対戦であることは、かつての「さいたまダービー」を思い出せば容易に想像がつく。
浦和レッズの残留への戦いを応援しにきてくれたレディースの選手たちの気持ちに、駒場をいっぱいにすることで応えたい。
みなさん。ぜひ11月17日はレッズレディースの応援に、駒場に来てください。今度はこっちの番です。
11月17日(日)14時です。
(文:清尾 淳)