- TOP
- Weps うち明け話
Weps うち明け話 #1221
沖縄キャンプ終了(2025年2月5日)
まるで沖縄から船で帰ったような遅さだが、それはご勘弁。
3週間の浦和レッズ沖縄キャンプが2月1日に終わった。
今回ほぼ全日程を取材することができた。毎日ふだんの3倍くらい忙しかった気がするが、それは個人的な話。
キャンプを見て、今年はどうですか、と聞かれたときに「無理ですね」と答えることはまずなく、「だいぶいいですね」と言うことが多い。"大本営発表"をしているわけではなく、本当にそう思っているからだ。
だが、それはほかのJ1チームも同じ。良い感じで仕上がっている、というのと、どのチーム相手にも勝てる、というのは違う。
そう言ってしまってはキャンプ取材した意味がなくなってしまうから、今季僕がポジティブにとらえている部分を挙げておこう。
それは、「#1218」にも書いた、チームの活気だ。
活気で勝てれば苦労はしない。そうだと思う。練習中に活気があるのはチームのベースであり、それがあるから必ず強くなるものではない。だが、練習中に活気のないチームが強くなることは難しいのではないか。
活気というのは選手の声、言葉で感じられるもの。必ずしも和気あいあいの雰囲気だけを指すのではなく、時には厳しい言葉も必要だろう。試合でボールを奪われて呆然としている選手がいたら、「切り替えろ!」と命令調の声が飛ばなくてはならない。
また、あまり考えたくないが連敗したとき、勝てない試合が続いたときなど、より一つにならなくてはいけないとき、言うべきことを言わずに腹にためていては、強固な結束は生まれにくい。
たとえば今回のキャンプでは中3日のペースで5回の練習試合を行った。そのうちJ1が相手だったのは東京ヴェルディ、ガンバ大阪、名古屋グランパスの3チーム。3チームとも1本目の45分は0-0、2本目は東京V戦が2-0、G大阪戦が3-0、名古屋戦が0-2だった。
練習試合は勝ち負けよりも、チームのルールが実践的に理解されているか、選手同士が互いの特長をつかんでうまく連係しているか、疲労が溜まっている中でも45分あるいは90分戦えるか、などを確認することが主な目的だが、勝つに越したことはない。特に、先発候補選手が多く出場する1本目、2本目で、東京V戦とG大阪戦は無失点だった。しかし名古屋戦は2本目に2失点した。
マチェイ監督から振り返りはあっただろうし、少し時間を置いて映像で確認もしただろう。そのとき、どんな会話があったのか知ることはできないが、あの2失点を無駄にしないためには、忌憚のない意見交換が必要だと思う。
もちろん、日ごろから近いポジションの選手とは直接話して連係がスムーズにいくようにしなくてはいけないし、チームメートを称賛するのにも言葉がいる。そういうものすべてのベースになるのがチームの活気だと思うのだ。
ほかにもポジティブだと感じた部分はあるが、それは大原での練習を見て、おいおい。
開幕は早くても、ホームゲーム、すなわちMDPで書けるのは3月2日が最初。それまではここでたびたびお世話になろう。
(文:清尾 淳)